Ⅲ号戦車M型制作記/タミヤ1/35
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古いキット
そういえば、ドイツのIII号戦車を作ったことがなかったので、おしいれの奥からタミヤの古いキットを引っ張りだして作ってみました。
模型店のAFVコーナーでよく見かけた味わい深いイラストの箱ですね。
いつか作ろう、作ろうと思いつつ、気がつけば作ったつもりになっていたキットの一つです。
箱の中は、こんな感じ。
なかなか手がつけられなかったのは、付属フィギュアが多いため、作るのに時間がかかりそうという先入観が働いていたからかもしれません。
でも、今回はフィギュア無視。
とにかく、車輌だけさっさと作っちゃおうかと思います。
フィギュアを除けば、パーツ数はそれほどでもないんですよね。
組み立て説明書です。
フィギュアのみならず、追加装甲も無視することにしたので、案の定、すぐに組み立ては終わりました。
今回は、M型のパーツを選択しました。
古いキットですが、さくさくストレス無しで組めてしまうところは、さすがタミヤクオリティ。
しかし、マニアからしてみれば、モールドの甘さやパーツの省略などもきっとあるでしょうから、ディティールアップの必要ありまくりのキットなのかもしれませんが、私は細かなところに関してはまったく知識ないので、松本州平先生の「改造しちゃあかん」の教えを頑なに守って改造、ディティールアップなどはしておりません。
というか面倒だし、そもそも出来るだけの技量もなかですし(汗)。
塗装
で、基本塗装終了。
いつものように(?)、ムラサキ立ち上げの後、暗部には、つや消しブラックやコクピット色、マホガニー、ダルレッドなどを吹き付け、その後、グレーバイオレットを基調に、微妙にブルーやスカイブルーを混ぜたグレーFS36270を薄く吹き付けたりして、メリハリを出してみました。
スコップなどの「積み荷」は、タミヤアクリルミニを筆塗りしています。
あとは、汚し。
今回は、楊枝の先につけた白、黒、茶、黄の油絵具をランダムに車体に「点付け」し、ターペンタイン(テレピン油)を含ませた筆で面に馴染ませたり、拭き取ってゆく作業をしました。
「ドッティング」と呼ばれる作業ですね。
目的は、経年劣化の表現なのですが、調子に乗って油絵具を乗せすぎてしまったために、拭き取るのが大変、大変、一時期はコゲ茶色の塊のような物体になってしまいました。
エアブラシで繊細なグラデーションをかけた意味がまったくなくなっちまったんですわ。
それでもなんとか、大量のティッシュで拭き取り作業をし、仕上げはエナメル塗料のライトグレーやバフでドライブラシをして完成しました。
茶色茶色してますねぇ。
ま、グレーに茶色って似合うからイイんだけど。
ドライブラシで誤魔化していますが、モールドされたワイヤーロープは、もう少し金属感を出すべきでしたね。
でも、この「正しく戦車!」なルックスは、なかなかカッコいいですね。
この戦車を作る前は、ソビエト(ロシア)戦車のKV-Iを作っていたのですが、大雑把な(そこが魅力なんですが)ロシア戦車を作った後に、緻密に構成されたドイツ戦車を作ると、なんだかジオンの水陸両用モビルスーツを作った後に、連邦軍のモビルスーツを作っているような気分になりますね。
戦局が進むにつれ、装甲の薄さと火力の弱さが問題視されたとⅢ号ですが、非常にバランスの良いスペックゆえ、運用しやすい戦車だったようです。
ガンダムの世界だって、突出した性能よりもバランスの取れたジムが大量投入され、戦局を勝利に導きましたからね。
あるいは、ジオンでいえば、ザクのようなものなのかもしれませんね。
汎用性が高く、カスタマイズをしやすい車輌という面でいえば。
スコップなどの柄は、フラットフレッシュを塗った後に、薄めたハルレッドやフラットブラウンを塗って、「木」な感じを出してみました。
転輪の淵のゴムは、アクリルのNATOブラックを塗った後、スミイれ塗料のブラックをちょこちょこと乗せています。
機銃は、セミグロスブラックを塗った後、ガンメタルでドライブラシしましたが、その後、エナメルのバフでドライブラシをしている最中、調子にのって機銃までドライブラシしちゃったので、あまり意味をなしていません。
このカタチに茶色で汚れたグレーは似合うなぁ。
II号戦車同様、組み立てやすく、すぐに完成させることが出来るカッコいい戦車でした。
記:2020/12/27