パワー・トゥ・ザ・ピープル/ジョー・ヘンダーソン

   

ジョー・ヘンの『パワー・トゥ・ザ・ピープル』は、ムード一発で聴くアルバムですね。

もちろんジョー・ヘンダーソンの「ふがふが」テナーは健在でタマラン味を醸しだしているのですが、この芯があるんだけれども茫洋としたテナーサックスを包み込むリズムセクションが、これまた素晴らしいのです。

ハンコック、ロン・カーター、ディジョネット!

なんて凄いリズム隊!
w(゜ロ゜;w

時代的には、マイルスの『ビッチェズ・ブリュー』直前。

そして、マイルスのグループを抜けたばかりのハンコックがエレピを弾いているので、当時の新しいジャズ特有の勢い、曇り空が暗転する直前の「何かが起こりそうな感じ」と「なにやら怪しげな予感」がムンムンと伝わってくるのです。

あまり語られることのないアルバムかもしれませんが、サウンド、演奏ともにかなりの充実度だと思います。

好きなんだよな~、このアルバムが醸し出すムードが。

記:2016/06/13

 - ジャズ