ロトサウンドのフラット弦~わかる人にはたまらない! この音色と、この弾き心地

   

RotoSound RS77LD フラットワウンド ベース弦 × 2セットRotoSound RS77LD フラットワウンド ベース弦

久々に、フラットワウンドの弦の感触が恋しくなり、プレシジョンベースの弦をロトサウンドのフラットワウンドに張り替えてみた。
ゲージの太いほうね。

このプレシジョンに、フラットワウンドを張るのは購入以来はじめてのこと。

プレシジョンといえば、ジェームス・ジェマーソン。

昔の私は、彼奏でるベースの、サスティンが短く、モコモコした音に憧れて、フラットワウンドばかり張っていたな。

それなのに、現在所有の65年のプレシジョンにはラウンドばかり張っていたのだなということに、いまさらながら気がついた。

きっと、ロックをやりたかったのでしょう。
ギラギラした音色でブリブリと鳴らしてみたかったのでしょう。

でも、ちょっと、このプレシジョンベースででも4ビートを奏でてみたくなった。

もちろん、ラウンドワウンドの弦で4ビートを弾いてもいいのだけれども、音色的な面以上に、弾いたときのテンションが、ラウンドだと違和感がある。

どうしても、ウッドベースのニュアンスを求めてしまうんだな。

弾いたときの弦の固さや、はねっかえりや、音の立ち上がりなどなど。

だから、テンションが強く、表面もツルツル、おまけに、力をこめて弦をふるわせて、はじめて音が出てくれる手ごわいロト・サウンドの弦こそが、4ビートを弾いている心地よさを味わうには絶好の弦なのだ。

フラット弦といえば、ダダリオも好きだけれども、ちょっとブライトな感じが、今の気持ちではない。

もう少し、ダークに、もう少し沈み込むような低音を今はブンブン弾いてみたい。

張り替えて、《オレオ》などの循環モノや、《スクラップル・フロム・ジ・アップル》などのリフ物をCDにあわせて、ぐいぐいと弾く心地よさ。

やっぱ、エレキで4ビート弾くなら、
この感触、
このテンション、
この音色、
この弦の重み、
だよなぁ、などと思いながら、ご機嫌な気持ちでベースと戯れていた。

ジェームス・ジェマーソンは、プレシジョンベースにフラット弦を張り、少なくとも16年間は張り替えていなかったそうだ。

弦に染み込んだ自分の垢ですら、自分だけの音色をつくる大事な要素だと考えていたようで、親しい人にすら、ベースを触らせようとしなかった。

16年だよ、16年!

私のベース歴よりも長い!

私がベースをはじめて間もないときに新しい弦を張って、それを張り替えずに、今まで使い続けてきたらどうなるのだろう?

うーん、想像すら出来ない。

私も真似して、今回張った弦、しばらく張り続けてみようかな。

記:2005/04/11(from「ベース馬鹿見参!」)
加筆修正:2005/06/23

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