サブーの『パロ・コンゴ』ってジャズ?

   

ブルーノートから出ている、パーカッション奏者、サブーのリーダー作『パロ・コンゴ』について語った動画をアップしました。

当時のキューバの大御所ミュージシャン、アルセニオ・ロドリゲスを全面的にフィーチャーした、なかなか気持ちの良いサウンドです。

特に、トレスといわれる3弦ギターの音色が、なんとも「う~ん、南国!」なのであります。

ジャズか否か?

と問われれば、もちろんキューバ音楽なんですが、それも、アフリカ色の濃い、しかし、ディジー・ガレスピーに「発見」されたサブーのこと、また、アート・ブレイキーと共演したサブーのことですから、サブーがやっていること、サブーがやろうとしていたことは、限りなくジャズに近いところがあり、もちろん、4ビートジャズではないにせよ、そこから感じられる鼓動と快楽は、ジャズに近しいところにあると思います。

ところで、以前、「快楽ジャズ通信」という番組にゲスト出演いただいたEMIミュージックジャパン(当時)のプロデューサー・行方均さんのお話だと、このアルバムの国内盤が出回ったときは、ジャズファンはピンと来なかったらしいですが、ラテンファンは狂喜乱舞したそうです。

もちろん、ジャズ好きにとっても、サブーは、アート・ブレイキーとのデュオ《メッセージ・フロム・ケニア》をご存じの方も多いはず。

あのウネる攻撃力のあるパーカッション奏者が繰り広げる、様々なタイプのラテンミュージック。

さすが、アート・ブレイキーの『オージー・イン・リズム』や『ジ・アフリカン・ビート』など、「ジャズ」というよりは「リズムの洪水」作品を何枚も作っているブルーノートの別な側面を垣間見れるアルバムです。

記:2019/05/02

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