サッチモ・アット・シンフォニー・ホール/ルイ・アームストロング
サッチモを彩る豪華な
サッチモことルイ・アームストロングの「第二期黄金時代」を余すことなくとらえた音源が、この1947年に「シンフォニー・ホール」での演奏だ。
生涯にわたり、幾多の傑作を残したサッチモだが、この『サッチモ・アット・シンフォニー・ホール』こそ最高傑作とするファン、マニアは多いし、実際、耳を通してみれば、本当に文句のつけようのない素晴らしい内容だということは、誰が聴いても明らかだろう。
トランペットの演奏も、持ち前のしゃがれ声のヴォーカルも、素晴らしい想像性、表現力を持ちながらも、常に聴衆を魅了する娯楽姓をも忘れないその姿勢。
このような愛すべきキャラクターを貫いた、ルイ・アームストロングというジャズの巨人を知るには、このアルバムが一番だと思う。
サッチモのみならず、共演者たちの演奏も素晴らしい。
一部ではジャズ史上最高のドラマーと称賛されているシドニー・カトレットのドラミングも素晴らしく、サッチモの存在を殺さずに、自己の存在を誇示ているのは見事。
デキシーランド・ジャズ的な演奏から、スイング期を彷彿させる演奏など、様々なスタイルや、時代によってのジャズの変遷を楽しめるが、細かい分類はさておいて、これらすべてのスタイルが、大きな「サッチモ・ミュージック」として包括されているところが素晴らしい。
輸入盤、国内盤と、微妙に収録曲の数が違ったり、1枚組(18曲収録)のCD、2枚組(15曲収録)のCD、あるいはダウンロード形式と、発売形態やフォーマットはそれぞれだが、どのような形でも良いので、とにかくこの時期の元気なルイの音を全身一杯に浴びていただきたい。
いつ、どんなときに聴いても、常に元気が出る音楽です。
記:2011/05/08
album data
SATCHMO AT SYMPHONY HALL (MCA)
- Louis Armstrong
1.Muskrat Ramble
2.Black And Blue
3.Royal Garden Blues
4.Lover
5.Stars Fell On Alabama
6.I Cried For You
7.Since I Fell For You
8.Tea For Two
9.Body And Soul
10.Mahogany Hall Stomp
11.Steak Face
12.On The Sunny Side of the Street
13.High Society
14.That's My Desire
15."C" Jam Blues
16.Baby, Won't You Please Come Home
17.How High The Moon
18.Boff Boff
Louis Armstrong (tp,vo)
Jack Teagarden (tb,vo)
Barney Bigard (cl)
Dick Cary (p)
Arvell Shaw (b)
Sidney Catlett (ds)
Velma Middleton (vo)
1947年