雨の日はイヤですねぇ。でも、雨の日が楽しくなる音楽もあるんだよ、というわけでオススメを1枚
2019/09/02
ヨーロッパなムードの雨サウンド
今日は雨が降ってます。結構ザーザー降りです。
こういう日に傘をさして歩くと、膝から上、モモが濡れて構いません。
だから、雨の日はあまり好きじゃないんだなぁ。
さっき、渋谷のロフトへ買い物に行ったんですが、あそこ、入り口のところが微妙な勾配になっていますよね。
で、地面は、レンガ調のタイル。
雨の日は、この勾配を下るのがちょっと怖いんだよなぁ。とくに革靴を履いていると、ツルツルツルツルとすべって、シリモチついて、坂をサササササーッと下ってゆき、勾配のすぐ下の道路を走る車かバスにベチャッ!と轢かれそうで。
ちょっと妄想のしすぎですね。
でも、ここで滑って転んだらカッコ悪すぎなので、雨の日の歩行はいつも注意しています。な、ロフト前。
雨、いやだ、といいつつも、私はじつは雨が好きなのかもしれない。
自分が出歩かなければ(笑)。
雨の映像を観るのはわりかし好き。
南極やサハラ砂漠の映像を観るのは楽しいけど、現地に行って死ぬほど寒い思いや、暑い思いをしたくないのと同じですな。
高校の頃、一時期、人の音楽はまったく聴かず、ひたすら自分の曲ばかり作曲し、作った曲を聴いてばかりいた時期がありました。
なぜなら、大好きだったYMOが散解しちゃったから、それ以外の音楽に関しては拒食症にかかっちゃっていたのですね、今思えば。
でも、“秩序があり、あるいは、統御された空気の振動”が好きな私としては、音楽は聴きたくないけど聴きたいという矛盾した思いを抱えることになり、それが作曲と録音に向かわせたのでしょう。
たいてい、曲を作ってからタイトルを決めるのですが、曲のタイトルに「雨」がすごく多かった。
雨があると絵になりやすいという、当時の私の安易な発想ゆえ、だったのでしょうけど、とりあえず、妄想の中の雨、映像の中の雨は好きだったし、おそらく今も好き。
でも、外出して雨に濡れるのは、イヤ(笑)。
「雨の日のジャズ」っていうと、言葉だけで絵になりそうですが、実際、雨の日に聴くと、ちょっとだけ雨の日が楽しめるアルバムがあります。
スー・レイニーのアルバムなんですが、とにかくサウンドが雨で濡れているのに、とても軽やかで爽やか。
ジャケットの色も素敵だわん(笑)。
使っている管楽器たちが、なんとフルートとトロンボーンだけという特異な編成なのですが、この2つの楽器群が生み出すブレンド効果は抜群。
バリバリバリバリ!って冒頭やラストは雷のSEが挿入されるにもかかわらず、全体を貫くトーンは、湿っぽい艶やかさ。
まるで、ヨーロッパの映画を観ているような気分です。
具体的にどの映画だよ?と尋ねられると困っちゃうんですが、ま、ヨーロッパの映画!って雰囲気のサウンドとヴォーカルですね。
すべて雨にちなんだ曲が収録されていますが、やはり《セプテンバー・イン・ザ・レイン》が秀逸ですね。
是非、聴いてみてください。
ちなみに、この本では、私、このアルバム評を書いているので、是非読んでみてください(笑)。
記:2006/10/06