ソングズ/シュガー・ベイブ
2019/09/08
心の襞にスルリと忍び込む音
今朝から繰り返し聴いているのがシュガーベイブの『ソングズ』。
ときどき、猛烈に聴きたくなるんだよね。
《愛は幻》のライブバージョンの大貫妙子の声が非常に生々しくて宜しいし、ライブバージョンといえば、《今日はなんだか》も良かですね。
うにゃうにゃ、かつパリッとした2種のギターのカッティングが最高。
ギターのカッティングといえば、やっぱり《ダウンタウン》は、このオリジナルが最高だと思う。ギターとキーボードの刻みがグッとくるんですよね。
《蜃気楼の街》もせつなくてグッとくるし、《風の世界》なんかも、時代を感じる歌詞とアレンジだけれども、人間の感じるせつなさに時代は関係ないからね。とくに、イントロすぐに始まるギターの「くわぁ~ん!」なんて、もう音だけで泣いてくれと言っているようなもんだよね。
シュガー・ベイブは、もちろんリアルタイムで聴いていた音楽ではなく、むしろ大人になってから、大人びた彼女からの勧めで聴いた。当時は、フォークソングの延長としてしか認識していなくて、それほど熱心に聴いていたわけではなかったんだけれども、ある年を越えると、グッと感じるようになってくる。不思議なことに。
だから、最近はCD棚から取り出すことが多い。
心の襞というのかな、心のちょっとした隙間に、心地よい湿度を含んだ風が、スルリと入り込んでくるような、そんな感じなのですよ。シュガー・ベイブの音楽は。
あと、強引にジャズとこじつけますとですね、私が昔アルバイトをしていた「いーぐる」というジャズ喫茶のマスターは、一時期、ロック喫茶も経営しておりまして(「ディスク・チャート」)、大貫妙子はそこのウエイトレスだったのだそうです。
で、お客として、有名になる前の山下達郎氏もよく来店していたらしいです。
記:2009/01/08
収録曲
1. SHOW
2. DOWN TOWN
3. 蜃気楼の街
4. 風の世界
5. ためいきばかり
6. いつも通り
7. すてきなメロディー
8. 今日はなんだか
9. 雨は手のひらにいっぱい
10. 過ぎ去りし日々“60’s Dream”
11. SUGAR
12. SHOW(デモ)
13. 夏の終りに(デモ)
14. 指切り(デモ)
15. パレード(デモ)
16. すてきなメロディー(ライヴ)
17. 愛は幻(ライヴ)
18. 今日はなんだか(ライヴ)