裏界線/タテタカコ
2016/06/18
今日の東京は1日中雪です。
朝からはらはらと降っています。
「あ~、寒いなぁ」なんていいながらも、タテタカコのCDをトレイにのせ、《宝石》をかけると、グレーの空と、白い雪の寒々とした景色が、なんだか、ものすごく意味ありげな風景に見えてきて面白かった。
日常のなんでもない風景が、まるで、映画のラストのクライマックスのように変化したんだよね。
このグレーの背景に、回想シーンをうまくフラッシュバックさせると、それはそれで感動的な締めくくりになるな、と思いました。
しかし、何を締めくくる?
そして、このフラッシュバックに乗せる私の人生の映像は、いったい何に?
なーんて、自問自答している俺ってつくづく詩人だぜ、いや、単なるヒマ人だぜ(笑)。
でも、映画『誰も知らない』の挿入歌、《宝石》は、ちょっと、ズルいぐらい、どんなシチュエーションにも似合う名曲なので、とてもおススメです。
あの、アポロチョコが大好きな女の子の死体をトランクに詰め、主人公の柳楽優弥くんがいじめられっこの女子中学生とトボトボと歩くシーン。
電車で帰るシーン。
このシーンが『誰も知らない』という映画のツボというかクライマックスなんだけれども、タテタカコの歌声がなければ、あの一連のシーンの感動は半減していたのではないかと思うほど。
だから、音楽の力を借りれてるなぁ⇒ズルい(良い意味で)
となるわけなんだけれどもね。
あと、今日のような雪の日には、アルバム『裏界線』の《ゆきと月と君と僕》もいいかもね。
ああ切ない。
そんな気分に強制的にさせてくれるのです。
毎日聴いていたら、きっと耄けてしまうでしょう。
それに毎日は、さすがに聴きたくはないし。
たまに聴くから良いのです。
記:2008/02/03
加筆修正:2009/04/29