東京ラブストーリーの続編 リカとカンチのその後
2018/08/23
あれから25年
懐かしいですね、『東京ラブストーリー』。
「バイバイ、カンチ」から25年後。
カンチとリカはどうなったか?
この続編が先日発売された『週刊ビッグコミックスピリッツ』に読み切りで掲載されていました。
さっそく読んだよ。
2人は、もう立派な親
カンチ、もう50歳か。
20歳の娘を持つ立派なお父さんになってました。
そして、なんとカンチの娘と、リカの息子が結婚することに。
親子2代によって繰り広げられるストーリー。
まるで、『翔んだカップル』の「その後」の話のような展開ではありませぬか(『翔んだカップル21』)。
かつて付き合っていた男女の子ども同士が恋愛関係に!
この展開、ものすごい偶然ではありますが、マンガだからしょーがない。
しかし、子どもの代まで縁(因縁?)が引き継がれているという設定は、よくあるパターンながらも、やっぱり読者としては惹き付けられるんですよね。
あいかわらず赤名リカさん、元気で奔放でした。50歳になっても、生命力のカタマリって感じでした。
そして、カンチのほうはというと、相変わらず少し元気ありませんでした(笑)。
二人は今、どんな職業で、どこで何をやっているのかの詳細は省略しますが、とにもかくにも、キャラは昔のまんま。
とはいえ、顔はもう別人のごとく変わっていましたが。
ま、当然か。
いや、当然じゃないかも。
だって、ドラマ・バージョンの『東京ラブストーリー』に出演していた織田裕二も鈴木保奈美も、当時と現在を比較しても、あまりルックス変わっていませんからね。
ルックスが大きく変わったのは、江口洋介の髪型ぐらいか(笑)。
私は、大学生の頃にコミックも読んだし、ドラマも見ていたので、今回の続編が発表されることを知ったときは、「え~、もう25年も経っちゃったの?」という驚きのほうが大きかったです。
だから、懐かしさってあまり感じないんですよ。
「少し昔の作品」程度の認識だったから。
だから、「少し前」という認識でページをめくった時の登場人物たちのあまりの変わりっぷりに少々ショックを覚えたほどです。
リカ、おばさんじゃん。
カンチ、おっさんじゃん。
しかも、ものの見事に。
いや、当たり前なんだけどね。
圧縮された記憶
自分では、この25年という歳月、大した時間は経過していないと思っていたんだけど、結局、25年間の出来事や経験してきたことは「圧縮記憶」として脳の中にあるだけだったんだよね。
圧縮&凝縮されているから短く感じていた。
しかし圧縮された記憶を解凍してみると、それはそれで、色々なことがあったんだなということを改めて思い知らされます。
25年前の私は、まだ大学生だったし。
で、大学を卒業して、就職して、結婚して、家を買って、子どもが生まれて、離婚して……、などなど、考えてみれば、結構いろいろなことを経験してきていることを思い出した(笑)。
昔から、今の自分は昔から変化することなく、ただ歳月だけが流れ去っていくものだと思っていたんだけど、実際はそうでもないんだよね。
気持ちは若いが確実に老けてきている
先日、風呂上りにふと洗面所の鏡の前に立っていたら、鏡の中に親父が立っていた。
幽霊じゃないよ、うちの親父はまだ生きているから。
自分の姿が親父そっくりなことに気がつき、驚いたのです。
さらには、親父の父、つまり、死んだ爺さんの面影も私の顔の至るところに発見することが出来る。
驚きと同時に、ああ、俺も老けたなぁ、としみじみ思ったりと。
昔のことを思い出せば出すほど、なんだか心の反射神経が鈍るようで、極力普段は昔のことを思い出しても、思い出にひたらないようにしているんですが(恥ずかしいこといっぱいしてきているので、穴があったら入りたい気分になるから)、それでも、父親に似てきた自分の風貌を見るに、どっと学生時代からの数々の恥ずかしい思い出が湧出し、それらが頭の中をグルグルと回りはじめ、より一層、目の前に立つ鏡の中の自分が老けて見えてきて、なんだかイヤ~な感じになりましたね。
「まだまだ若いぞ」とか「まだまだ若い者には負けないぞ」と思い始めたら、年を取り始めた証拠と言われますが、まさにそれに近いかも。
「まだまだ若い者には負けないぞ」と思ったことはありませんが、「まだまだ俺は昔(25年前)のままだぞ」という気持ちは心のどこかにありましたから。
カンチの年齢に近づきつつある私としては、なんだか、そんなことをツラツラと考えてしまう作品でした。先日の『週刊ビッグコミックスピリッツ』に掲載された『東京ラブストーリー~After 25years~』は。
これを機会に、旧作を読み直してみるのも悪くないかもね。
記:2016/01/26