ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟/試写レポート
(C) 2006「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」製作委員会
試写で観た『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』は、とても良かった。
何が良かったかというと、以下の3つの点がとても良いと思ったのです。
1、シワマン復活!
マニアならご存知のとおり、ウルトラマンのタイプAのマスク。そう、口の部分が動くこと前提に柔らかいラテックス素材で作られた初期のウルトラマンのマスクですね。
ツルツルじゃない表面と、多少尖がった目。
スペルゲン反射光でウルトラマンのスペシウム光線を跳ね返したバルタン星人2代目と戦ったときから、ウルトラマンのマスクは表面がツルツルの新しいマスクになってしまいましたが、それまでの初期の話はシワシワのマスクのウルトラマンが戦っていたのです。
で、我々マニアは、そのシワシワマスクの時期のウルトラマンのことをシワマンと呼んでいるのですね。
このマスクをタイプAとマニアの間では呼ばれているのですが、劇中に登場するウルトラマンのフェイスは、これを彷彿させる表面処理なのです。
うーん、渋い!
もちろん、シワマンほどシワクチャじゃないのですが。それは他のウルトラ兄弟と並んだときの兼ね合いもあるからでしょう。
しかし、オールド・ウルトラファンは、この顔を見たら、きっと「お~っ!」となるはず。
2、ハヤタが!ダンが!郷が!北斗が!
もうお馴染み、昭和時代のウルトラマンに変身していた、ハヤタ(ウルトラマン)、ダン(セブン)、郷秀樹(帰ってきたウルトラマン)、北斗(エース)が人間の姿で勢ぞろい!
みなさん、良い具合に老けています(笑)。でも、往年の面影を失わないまま、やはり燐とした表情は皆ウルトラマンそのもの。
もちろん変身シーンも見れるよん。
3、メッセージが明確
子供向けの特撮やアニメではシッカリとした主張や明確なメッセージが不可欠だと私は思っています。その点は軽くクリアしています。
「勇気」「諦めないこと」。
メビウスと1人の少年の交流を通して、子供にもハッキリと理解でき、なおかつ薄汚れた私のような大人にも「そうなんだよなぁ」と心洗われる芯のあるメッセージが物語全体を通して貫かれていました。
CGをふんだんに使ったスピード感のある戦闘シーンもカッコいいけれども(どーせまたCGに頼りすぎているといった批評も出るんだろうけどさ)、「決して諦めない!」という物語の強い軸がなければ、単なる薄っぺらな特撮映画で終わっていたことでしょう。
だから、これは是非、多くのチビっ子に見て欲しいですね。
そして、小さい頃に心を熱くしてウルトラマンを見ていたお父さんも、是非子供と一緒に見ましょう。
仕事がツラくなったら、メビウスやウルトラ兄弟たちの不屈の闘志と諦めない心を思い出して、強くてカッコいいお父さんを目指そう!
と、3つまで書いて思い出した。オマケにもう一つ。
4、いとうあいこが出ている(笑)!
『爆竜戦隊アバレンジャー』のアバレイエローに変身していたいとうあいこも出演!
アバレンジャーではメカ好きな元気一杯な女の子を演じていましたが、この映画では結構おしとやか。アバレンジャーとは違う一面が見れます。
個人的にはポイント高し。
以上、私がこの映画を観てツボだったことを書いてみました。
記:2006/07/13-14
movie data
ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟
監督:小中和哉
監修:円谷一夫
プロデューサー:鈴木清
脚本:長谷川圭一
出演:五十嵐隼士、黒部進、森次晃嗣、団時朗、高峰圭二、いとうあいこ、田中碧海、堀内正美、山田まりや、アメリカザリガニ、布川敏和、田中実、風見しんご ほか
観た日:2006/07/13