ユー・ニード・ア・フレンド/タフタフ

      2018/08/22

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大久保のスタジオ・テレコム

今回紹介する音源は、1995年2月18日に、スタジオでリハをしている模様をカセットテープに収めたものですね。

練習したスタジオは、大久保にある「スタジオ・テレコム」。

こう言っちゃ失礼ですけど、ビシッ!と整いすぎておらず、ゆる~い雰囲気があり、さらに適度のボロいところが個人的にはとても気に入ってました。

そう、私、適度にボロいというか、暖かみのあるアナログ空間が好きなんですよ。

そういえば、昔通っていた秋葉原(と浅草橋の中間)にあるHOT Music Schoolも、手作りかつアナログな待合室がとても気に入ってました(最近お邪魔したら、待合室がかなり綺麗になっていました)。

私の場合は、近代的っぽい設備と効率良くレイアウトされたスペースって苦手なのかも。

あ、そうか、だから昔からジャズ喫茶が好きだったのか。

私が入り浸っていたジャズ喫茶は、今はなき渋谷の「スウィング」でしたから。

ヘタれたソファに、思いっきり昭和な佇まいのアナログ空間がツボだったからこそ居心地良く感じられ、その居心地の良さを求めてよく通っていたのかもしれません。

それと似たようなニュアンスだと、これも今はなき上野の「イトウ」とか、下北沢の「マサコ」とかね。

「マサコ」は一回しか行ったことがなく、しかも行った後、すぐに無くなってしまったので非常に残念でしたが……。

しかし、昭和でレトロな佇まいを有する空間は妙に落ち着き、時間が経つのを忘れさせてくれる何かがあります。

逆に、スタバとかって、妙に落ち着かないんですよね。嫌いじゃないんですけど。

もちろん、大久保の「スタジオ・テレコム」は、渋谷の「スウィング」ほどボロくなかったような気がするのですが、そして、最近はまったく行っていないので、既に改装されて近代的な内装に模様替えされてしまっているのかもしれませんが、このメンフィス・ミニーのナンバーを録音した頃の1995年2月の時点においては、私にとってはもっとも落ち着くスタジオのひとつだったのです。

ブルージーなヴォーカル

しかし、カセットテープのラベルに書かれている記録を見てみると、もう今から21年も前なんですね。

「光陰矢のごとし」であります。

このスタジオで、もうひとつ印象に残っているのが、待合室にいるスタジオの番人さんのような人。

時々ソファに座ってエレアコを奏でているのですが、涼しい顔をして、コードワークとベースラインを一台のギターで同時に奏でる、まるでジョー・パスの『バーチュオーゾ』ばりのギターを弾いているのですよ。

なんてカッコいんだ、と思いました。

このようなカッコいいスタジオで、一時期は「タフタフ」というブルースバンド、よく練習しておりました。

この頃は、メンフィス・ミニーやジャニス・ジョップリンのコピーに精を出しておりました。

なにしろ、ヴォーカル&ギターの女性、歌はもちろん上手なのですが、それ以上に声といい、醸し出す雰囲気といい、なにからなにまで、すごくブルージーなんですよ。

それに加えて、ロックなテイストもある。

ロックといっても、アメリカの太い感じのロックではなく、繊細で鋭く突き刺さる感じの英国ロックなフレバー。

日本人がテネシー州に引っ越して、昼はミシシッピ川で泳ぎ、夜はビールストリートでビールを飲み続けるという生活を3年間続けて、その後ロンドンに2年間留学した後に帰国したら、きっとこんな雰囲気のブルージーかつロックな日本人になるんだろうなぁと勝手に私が妄想していた佇まいそのもの!

いやぁ、楽しかったし、良い勉強になりました。

反省!ベースが元気過ぎ

で、こちらが、テレコムで録音したメンフィス・ミニーのナンバー。

オブリガード(合いの手のようなもの)を入れ、ソロを奏でるもう一人のギター氏のプレイも、柳のようにしなやかで絶妙です。

私のフレットレスベースは、もう少し大人しいほうが良かったな。

元気ありすぎ、血気盛んな20代のときの録音なのであります。

あくまで練習中の音源なので、けっこうミスも目立ちますが、そのあたりは差し引いてご鑑賞くださいませ♪

記:2016/03/30

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