吉幾三《雪國》のイントロに関してのエピソード

      2018/08/07

若い世代もハマってる

吉幾三の《雪國》といえば、ギターの派手なイントロがとても印象的です。

雪國雪國

最近、一部の若者たちの間ではありますが、《雪國》がヤヴァイ!と愛聴している20代もいるようです。

「演歌」といっても、お年寄りが独占する音楽というわけでもなさそうですね、最近は。

YouTubeのお蔭で、時代もジャンルもボーダレス。
偶然YouTubeで「発見」した若い世代もハマっている人はハマッているようです。

例のイントロ、例のギター

じつは、このイントロが完成するまでには試行錯誤があったそうです。

発表されているイントロのアレンジのバージョンよりも前に、既に別のアレンジのヴァージョンが完成していたのですが、アレンジが歌と微妙に合わなかったため、再度アレンジを練り直し録音し直すという流れになったという話は、結構有名ですよね。

吉幾三は、アレンジャーに「雪をドバドバ降らせてほしい」と注文。

しかし、アレンジャー氏は京都生まれゆえ、大雪のイメージが湧かない。

なので、直接、吉幾三に、津軽ではどんな風に雪が降るのかを尋ねたところ、「津軽の雪は上からだけではなく、横からも、足元からも降るんだ」と言われたそうです。

この話を聞いて思いついたのが、エレキギターのイントロなんだそうです。

あのようなハードロック的なギターの使い方は、当時の演歌においては珍しい手法でした。

この出だしのアレンジを聴いた吉幾三も大満足。

そして、あの印象的なイントロがじわじわと認識され、現在では吉幾三の《雪国》といえば、「あのイントロ」というイメージが定着したのです。

もっとも、発売されてからはいきなりヒットしたわけではありませんでした(1986年2月25日発売)。

有線から徐々に日がつき、1986年年末の紅白がブレイクのきっかけとなったのです。

たしかに、あのギターは、大きな会場であればあるほどステージ映えしそうですからね。

今でも心を揺さぶるイントロ。

このようなエピソードを思い浮かべながら《雪国》を聴けば、また格別な思いに耽ることが出来るかもしれません。

とにもかくにも、吹雪、豪雪、寒いな寒いな、日本酒呑みたい。
青森を思い浮かべていたら、じゃっぱ汁が恋しくなった(笑)。

 - 音楽