挫折し続ける初心者のための最後のジャズ入門 /中山康樹
またもや炸裂!中山さん
またもや、快作を出してくれました、中山康樹氏。
「快作」といっても、じつは、まだ…あまり読んでないんですけど(笑)。
それにしても、このタイトル。
なかなかうまいサブタイトルだとは思うんだけど、よくよく考えてみると、JAZZに挫折して、くそー今度こそは!と、闘士を燃やす人っているのかなぁ?
自分に合わないと思ったら、他の音楽聴いたほうがいいのに。
無理する必要、ぜんぜんないのにね、ジャズだけが音楽じゃないのだから。
ジャズモテ
おそろしく俗っぽい話しだけど、もし、イメージがカッコよさそうだからとか、モテそうだからとか、そういう理由でジャズの世界に飛びこもうとしている人がいたとしたら、あらかじめ言っておきますけど、ぶっちゃけ、ジャズ聴いても、カッコ良くもないし、モテませんよ(笑)。
たとえ、ジャズが「分かった」ところで、この理解と感動を、私のように色々なところで吹聴したくなるから、かえってウザったがれるだけ。
「お前はジャズを分かっている」、「分かってない」なんて喧々諤々とやり合うのも、なーんかオッサン臭くありません?
さらに。
身の周りのジャズ聴いている人で、モテモテの人、います?(笑)
むしろ、周囲の目線は、秋葉原系、鉄っちゃんを見る目線だったりしません?(笑)
もっとも、不思議なことにジャズ演ってる人は、モテます。
それはジャズに限らず、ロックでもそうだけど、不思議と楽器やってる人ってモテやすいんですよね。
少なくとも、聴くだけよりは、演るというアクティヴな人のほうがモテやすいとは思う。
楽器に限らず、スポーツもそうだよね。
とはいえ、これにも個人差が大アリでして、ちなみに、私は、モテません…(涙)。
「とほほ」で「たはは」
……と、タイトルから連想した与太話はともかくとして、まだ、キチンと読んでない私が言っても説得力ないかもしれないけど、それでも、パラパラとめくっただけでも、面白さが伝わってくる。
ジャズ喫茶で《レフト・アローン》が流れているときに、《レフト・アローン》をリクエストした。
ブルーノートのアルバム番号を聞いて、この会社は、よく電話番号が変わる会社だと思った。
ブラウニーが演奏している《アイ・リメンバー・クリフォード》を聴けるアルバムを教えてくださいな人。
……など、「たはは(汗)」な話が満載で、笑える。
と同時に、そもそもジャズをビジネスとしていない、いちファンが、ジャズの現況と将来を憂い、「一人でも多くの人にジャズの楽しさを伝えねば」といった不要な使命感に燃え、そのようなことを目的としてHPを立ち上げる必要があるのか?
なんて突っ込みは冷や汗モノではあります。
あいかわらず、中山さん、アマチュアJAZZサイトには手厳しいっす。
こういう手合いを、中山語で言うと「困った人たち」というのだが、私なんて、もろ「困った人たち」のうちの一人じゃん(笑)。
……とほほ。
くっそー、深夜の掲示板に「最近じつはノラ・ジョーンズに浮気しておりまして」って書いて、掲示板を安っぽいピンク色に染めてやろうかな。(もっとも、それがピンク色なのかどうかは疑問だが)
中山流挑発術?
しかし、もしかしたら、まさにこの本は、我々のような、「なんとなくいっぱし」を気取るJAZZファンを「チクリ」と刺しつつ挑発し、「ちくちょー」と思わせ、結局、買って読ませてしまう「初心者向けを装った」戦略本なのかもしれない。
くそー、その手には乗らないぞ、と思った時点で、すでに氏の術中の中。
まんまと術中に落ちてしまった私は、はーい、買ってしまいましたー。
記:2009/03/13