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グリーン・リーヴス・オブ・サマー/ハンプトン・ホーズ

グリーン・リーヴス・オブ・サマー/ハンプトン・ホーズ


Green Leaves Of Summer

粒立ちのはっきりしたピアノ

ハンプトン・ホーズのピアノはタッチが強いため、一音一音の粒立ちがはっきりしている。

特にアップテンポの曲においては、パキポキとした硬質なが演奏に小気味良さを加味し、テキパキとした小気味良さを感じる。

だからこそ、彼の代表作『ザ・トリオ vol.1』が名盤とされ、特にこのアルバムの中でも《アイ・ガット・リズム》が名演とされているのは、オリジナルの曲が持つテイストと、彼のピアノの特性がピタリと合致しているからだろう。


The Trio vol.1

彼独特のこのテキパキとした音価で《セント・トーマス》を弾くと?

ソニー・ロリンズが『サキソフォン・コロッサス』に録音した演奏とは異なるテイストの、まるで別な曲が生まれる。

また、映画『アラモの砦』の《グリーン・リーヴス・オブ・サマー》を「ハンプトンタッチ」で演奏すると?。

有名なナンバーなので、タイトルとメロディが一致していなくても、耳にしたことがある人は多いと思うが、あの男女混声コーラスによる哀愁のナンバーを、ホーズがピアノで奏でると、《セント・トーマス》同様、これまた原曲とはまったく違う音楽が立ち現われる。

ここがジャズの面白いところで、同じピアニストでも、たとえばアル・ヘイグがダークな湿度を帯びたピアノで弾けば、彼の名演のひとつ《インヴィテーション》のようなテイストになるだろうし、ビル・エヴァンスが演奏すれば、《スパルタカス・愛のテーマ》のように、そのまま映画のサントラと差し替えても、さして違和感のないムードを形成するかもしれない。

アプローチや共演者や音価の違いで、ひとつの曲がガラリと変わってしまうことをハンプトン・ホーズのパキポキピアノが改めて教えてくれる。

もちろん、たっぷりと糊がついたクリーニング後のYシャツの襟のような演奏は、原曲を知っている人が聴くとどう感じるかは、おそらく評価が真っ二つに分かれることだろう。

私自身、最初に聴いたときは、かなり違和感を感じたものだ。

しかし、スティーヴ・エリントンの「しゃかりきユニークドラム」が妙に耳にひっかかり、このユニークなドラムに合う奏法と音価は、ハンプトン・ホーズの強いタッチしかあり得ないという目線(耳線?)で聴くようになったら、最初に感じた違和感が消え、まったく違う新たな《グリーン・リーヴス・オブ・サマー》が姿を現した。

スティーヴ・エリントンの、どこかセカセカとしたドラムも独特で、その独特な個性ゆえ、共演者を選ぶタイプのドラマーに感じるが、ホーズとの相性は抜群だと感じる。

ハンプトン・ホーズの代表作として「この1枚!」として挙げるには少々無理があるが、ピアニストとしての彼の特徴が分かりやすい形で表出したアルバムには違いない。

ハンプトン好きは持っておきたい1枚だ。

記:2019/02/13

album data

GREEN LEAVES OF SUMMER (Contemporary)
– Hampton Hawes

1.Vierd Blues
2.The Green Leaves of Summer
3.Ill Wind
4.St. Thomas
5.Secret Love
6.Blue Skies
7.The More I See You
8.G.K. Blues

Hampton Hawes (p)
Monk Montgomery (b)
Steve Ellington (ds)

1964/02/17

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