カフェモンマルトル

text:高野雲

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カホコの父・時任三郎が、妻&娘のいる家に居場所がない理由

   

雌のテリトリー

以前、何かのテレビ番組で特集をしていたのですが、動物の雌は、雄の何倍も「巣」を大事にする習性があるのだそうです。

「巣」、人間でいえば「家」ですね。

「亭主元気で留守がいい」と昔から言われていますが、人類が農耕社会となる遥か前の狩猟社会の時代より、オトコは外で獲物を狩りに出かけ、オンナはその間、家(洞窟などの住居)で留守を守るという構図が、いまだ現代社会には当てはまっているようです。



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圏内・圏外における関心度の違い

特に鳥の雌は、異常なまでに巣、あるいはテリトリーにこだわるのだそうですが、同様に人間の女性も巣、というよりは活動圏内のテリトリーは自分の場所であるという認識を持ち、守備範囲である圏内であれば、ちょっとした変化も見逃さず、己が生存しやすい状態に保とうとします。

それが証拠に、と、その番組では、夫の浮気の察知能力を検証していましたね。

つまり、家の中では、夫が浮気相手から電話やメールが来ることに対しては、ものすごく敏感です。
「今の電話誰から?」と詰め寄りますし、夫が風呂に入っている間に携帯を覗き見することぐらい当然だと思っている主婦も多い。

それぐらい、テリトリー内では、些細なことも気になるし、チェックせずにはいられないのが人間の雌の習性とのこと。

しかし、ひとたびテリトリーの圏外(家の外)になると、テリトリー内での異常なまでのコダワリは急速に薄れ、たとえば、レストランで夫と食事中に夫の携帯に浮気相手から電話がかかってきたとしても、ほとんど意に介さないのだそうです。

どんな母親も潜在的には黒木瞳的気質がある?

現在放送中のドラマ『過保護のカホコ』に登場する主人公・カホコ(高畑充希)の母親・泉(黒木瞳)も、完璧にわが家では自分の居場所を築き、細やかにルールを設定していますね。

だからこそカホコの父親である正高(時任三郎)は、自分の存在をないがしろにされていると不満を爆発させ、家出をするわけです。

なにも、黒木瞳が異常なのではなく、自然の摂理というか動物の本能に忠実なまま巣(家)を守り、その真面目さと娘に対する過剰な愛情エネルギーが、娘のカホコの過保護に繋がっているのでしょう。

たしかに、普通の家庭の母親からしてみれば「異常」な点の多い母親なのかもしれませんが、一歩間違えれば、どの女性も、潜在的には黒木瞳的気質が表出する可能性があるのかも?

そういえば、黒木瞳が元気に活動できるエリアがハートの形の境界線になっているという設定からも、もしかしたらこのドラマの原作者は、動物のメス、人間のオンナの本能を熟知している人なのかもしれません。

記:2017/08/11

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