ベース〜生き残る音・負けない音・潰されない音・かき消されない音

      2018/01/14

ときどき、ホームページやミクシィなどにアップしている、私が愛用しているベースの写真を見て、

「すごいっすね、しびれるっす」

とメールをくださるベーシストさんがいらっしゃいますが、はっきりいって、

「ありがとうっす!」

です。

おそらく、メールをくださる方の、

「すごいっすね」

は、外観のことだと思われます。

もちろん、ルックスも強烈な存在感がありますが、音の存在感もすごいです。

どういう音なのか、文字で書いても伝わらないですが、楽器単独としての音は、それこそ棒を切ったように無愛想ですが、威力は、アンサンブルに溶け込んだときにこそ発揮されます。

つまり、ひと言で言えば、「負けない・生き残る」音なのです。

ボリュームの問題じゃないよ。

そんなにボリュームを大きくしなくても大丈夫。

たとえ、隣でギターが3台ギジャギジャやっていても、ドラムがズッパーン!ズッパーン!でも、どっしりと音の輪郭が潰されないというか。

だから、人数多くても、ヘッチャラ、というか人数多いほど、他の楽器の音で、このベースの無愛想な音の成分が吸収&緩和されて、甘くマイルドな音となって耳に届くのです。

これって、ベースを弾いている私自身よりも、楽器奏者にとってもとても大事なこと(なはず)。

だって、ベースの低音の輪郭が聴き取りにくい環境で、いいプレイできますか?

ま、ベースの音を聴かずに楽器弾いている人だったら別ですが、ふつーは聴くってもんよ。

とくに、ヴォーカルはベースの音を聴いて歌うのがポイントよっ!(映画『ラウンド・ミッドナイト』より)

しかし、音が際立ってしまうため、むしろ人数が少ないと、ベースの音の存在感が目立ってしまい、私のヘタさ加減がバレやすい(笑)。

ま、それはともかく、明日は、セッションの日。

15~6人以上の管楽器、ドラム、ギター、ピアノで、いっせいに「ジャン!」とスタンダードやブルースをジャムります。

そんなときこそ、威力を発揮するであろう、私の愛機、フェンダー・プレシジョン60年モデル。

頑張れよ!

つーか、頑張れよ、俺(笑)。

▼現在愛用している、60年モノ。
プレシジョンは今まで10本近く使ってきたけど、群を抜いてこれが一番。
60

▼その前に使っていた65年製。悪くはないけど、特にライブをやると、線の細さが気になった
65 precision

▼で、これを使っていた頃のライブ中のヒトコマ
ore papiyon

▼さらにその前に使っていた57年製。
57 precision
ひと言、「暴れ馬」。私の力量では御しきれずに、売却。 先日、店頭で、同じ年代のモデルとご対面。(実際に私が使っていたモデルは、もっと極限までボロボロな外観だった)

というわけで、世間的には、ジャズベースのフレットレスなイメージの強い私ですが、融通が利かなくて、頑固で、棒を切ったような無愛想な音色のプレシジョンも好きなのよ。

たしかに、楽器単体の音色はジャズベースのほうがセクシーかもしれないけれども、他の楽器の音とかぶさったときに生き残る低音は、プレシジョンのほうに、マイルドな色香を感じる。

▼で、長年愛用してきた65年ジャズベース・フレットレス
65 jazzbass

▼ライブ時は、細かいことをまったく気にせずに「ただ弾くだけ」で良かった。
ore imamura

信頼度と安定性は、このベースが一番だった。

記:2007/07/20(from ベース馬鹿見参!)

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