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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

ミュージック・フォー・ザ・マスィズ/デペッシュ・モード

      2018/08/26

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Music for the MassesMusic for the Masses

最悪の状態で思い出した思い出のアルバム

すんません、なんか今日は昼間から打ち合わせで、酒が入りまくりで、しかも相手のペースにあわせてシタタカに飲んでしまったため、滅茶苦茶胸がムカムカしてきたのを必死に堪え、なんとか吐き気の峠は過ぎたんだけれども、今度は、体中に悪寒が走り、身体中の間接といった間接に痛みが走っている状態なので、どうも、ジャズに関しては、書く気がおきないのよね(よね?)

だから、長らく忘れていたんだけれども、思い出深いアルバムを急に思い出したので、それの紹介ということで。

ディペッシュ・モード(デペッシュ・モード)の『ミュージック・フォー・マッセィズ』っす。

暗くて美しい曲が盛りだくさん!

個人的にはディペッシュ・モードの最高傑作だと思っている。

サウンドはへヴィ&内省的なので、聴き込むにはそれなりの心の準備が必要だが、気合いを入れて聴いた分の見返りは、あるはず。

イントロの打ち込みベースがゾクゾクする《ビハインド・ザ・ホィール》、打ち込みピアノとコーラスが不気味美しい《PIMPF》や、それに《PIMPF》のファシズム的なヤバい高揚感を気だるくフォローしてくれる《エージェント・オレンジ》など、もう暗くて美しい曲が盛りだくさん。

ホモの歌

でもね、やっぱり、このアルバムの看板は、一曲目の《ネヴァ・レット・ミー・ダウン・アゲイン》でしょうね。

昔、街のいたるところでよくかかっていたから、これを聴けば、ああ、この曲か、と思い出す人も多いと思う。

この《ネヴァ・レット・ミー・ダウン・アゲイン》が大好きで、12インチのリミックスヴァージョンまでも買って、毎日聴きまくっていた私。

ある日、アメリカ留学帰りの友人にこの曲を聞かせたところ、ニヤニヤしながら、「これってホモの歌じゃん?歌詞の意味知ってる?」と聞かれた。

えーと、「ベストフレンドと一緒に乗っているんだ。(中略)僕らは空高く飛び(中略)2度とガッカリさせて欲しくないんだよ…」
といった内容の日本盤の対訳を彼に見せた。

ニヤニヤしながら彼は、「相手が女だと思って聞いているんだろう? じゃあ、歌詞の主人公の相手を男だとして解釈するとどうなる?」

「あっ!」

……なるほど、見事にホモ(それとも、ゲイ?その違いよく分からないけど)の歌だよ。

最初は何かの乗り物に乗って、空高く舞い上がり、それこそ、恋人同士の夢見心地な「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンな世界」をイメージしていた私だが、"taking a ride"ってそういう意味じゃないのね(笑)。

空高く舞い上がった夢見心地な気分は、乗り物に乗って大空を飛ぶ心地よさではなく、おそらくはベッドの上での心地よさだと思われ。

アルバムを代表する曲

しかし、だからといってよい歌だということには変わらない。

このアルバムのトビラを彩るに相応しい曲だと思う。
そして、このアルバムを代表するナンバーでもある。

冒頭のアルペジオ、ほどなくはいる「ドン!」という打ち込みドラムの重たいサウンドが挿入された瞬間はやっぱり、もう鳥肌が立ってしまうもんね。

もっと言えば、イントロに関しては、12インチ盤のミックスのほうが、壮大っぽさが演出され、さらに感動的です。

ただ、ゲイの歌だと知ってからというものの、サビの"We are flying high We are watching the world pass us by…"のところの、悶えるような高低域なヴォーカルを聴くと、「おお、美男子がよがってるよ」などと余計なことを想像してしまうので、予備知識も良し悪しだよなぁと思ってしまう。

ま、それでも聴いてますが。

なんてったって、アレンジも音色も最高だからね。

アメリカ南部にて

このヒット曲がちょっと色褪せはじめ、アメリカではプリンスの『グラフィティ・ブリッジ』や、M.C.ハマーなるラッパーが2枚目のアルバムを出したばかりの頃、私は、アメリカの南部の、とある田舎にいた。

この田舎のディスコで、《ネヴァ・レット・ミー・ダウン・アゲイン》が流れたときは、ちょっとビックリ&感動したね。

ロバート・ジョンソンを感じるな「ブルゥゥゥゥズィィ~!」な、だだっぴろい農村地域で、カントリーでもブルースでも、ロックでもなく、このようなヨーロッパ的アンニュイさがムンムン漂いまくったエレクトロポップが流れるんだもん。

思わず、嬉しさで、この曲に合わせて踊っていたら、横から、日本人と黒人のハーフのような態度のデカい女が、「あなた、踊り下手ね」とイチャモンをつけてきた。

吸い込まれるようにデカイ瞳に、自信たっぷりそうな大きな唇。

さすが現地の人にありがちな、大袈裟なジェスチャーだが、なぜか日本語は上手い。

インド系?

それとも、近くの大学で日本語でも勉強している人なのかな?としげしげと見ていたら、

「なに勘違いしてるのよ、私は日本人よ!」

その人が、現在の私の奥さんなのデス……。

album data

MUSIC FOR THE MASSES (Mute Records)
- Depeche Mode

1.Never Let Me Down Again
2.The Things You Said
3.Strangelove
4.Sacred
5.Little 15
6.Behind the Whee
7.I Want You Now
8.To Have and to Hold
9.Nothing
10.Pimpf / Interlude 1

Dave Gahan (vo,sampler)
Martin Gore (key,g,acordion,cho,vo,programing)
Andrew Fletcher (sampler,cho)
Alan Wilder (key,sumpler,p,programing,cho)

1987/February–July

記:2009/03/12

 - 音楽