帝国陸軍・帝都防空戦~飛行機模型スペシャル(25)

   


飛行機模型スペシャル(25) 2019年 05 月号/モデルアート増刊

竜殺しならぬB-29キラー

川崎 キ45改二式複座戦闘機「屠龍」。

昔から、模型店の飛行機コーナーに行くたびに視界に入り気になる日本機のひとつではあるんですよ。


ハセガワ 1/72 日本陸軍 川崎 二式複座戦闘機 屠龍 丙型

でも、屠龍の「屠」って、「屠殺」の「屠」じゃないですか。

だから、なんとなく縁起悪そうというか、さらに、高高度でB-29を撃墜するには性能不足とか、そういうネガティブな話ばかり聞いていたので、マイナスイメージしか持っていませんでした。

でもですね、調べてみると、「屠龍」って、竜殺しの英雄のことのようで、そう、いわゆるドラゴンスレイヤー?

てことは、B-29を竜に見立てたネーミング?!

なんて思いながら、少しずつ屠龍を見直し始めていたら、1機の屠龍が2機のB-29を体当たりで撃墜している記録も出てきたりと。

それは、昭和19年の8月20日に北九州の八幡が米軍の空襲を受けた際のこと。迎撃に飛び立った野辺重夫軍曹(操縦)と、高木伝蔵兵長(後部座席)の屠龍は、B-29に体当りを敢行し、1機目の破片が後続の機体にも当たり2機を同時に撃墜。北九州の市民を守ったこの2人を顕彰する慰霊碑が市内にあるとのことです。

また、最多B-29撃墜王の樫出勇大尉(26機撃墜)が駆っていた機体も屠龍であることも知りました。

さらに、最近では『荒野のコトブキ飛行隊』にも屠龍が登場しましたし、
ハセガワの屠龍でも買おうかな?なんて思っていた矢先に、モデルアートの別冊で屠龍の特集本までもが先日発売されるんだから。

冒頭を飾る屠龍。

上から見ると、予想以上に丸っこくて、でも細長くて、海軍の月光とはまた違ったかわいらしいシャープさを感じます。

大昔の『Model Graphix』で月光が特集されて以来、長年私は月光が好きだったんだけど、月光と同じく、本土防空の任にあたっていた双発戦闘機の屠龍も少しずつ好きになりそうです。

とにもかくにも、カッコ良い屠龍に大きくスポットが当てられた『飛行機模型スペシャル(25)』は、好きの航空ファンにとっては見逃せぬ一冊となることでしょう。

と、同時に、なんだか屠龍のプラモも作りたくなってきた。

記:2019/04/20

 - 雑誌