【三文日記】1999年4月
2024/10/22
4/1(thu)
お隣の部署と合流飲み会。
上野に行って、その後六本木に行く。
うどんを喰って「バックステージ」、どうも最近の私の体の中の物質は六本木という磁石に引き付けられるようだ。
4/2(fri)
仕事が忙しすぎ、というか自分の仕事が出来るのって、7時か8時を過ぎてからってことが多い。
打ち合わせ、会議、突発的な来客&営業への対応などなど。
鎌田茂雄『禅とはなにか』(講談社文庫)読了。
4/3(sat)
女房と晩飯は近所のイタ飯屋でチリワインの「ガトー・ニグロ」と共に牛舌のシチュー煮など。
『切腹』(昭和37年作品・監督:小林直樹/音楽が武満徹!!仲代達也も三国廉太郎も若くて精悍!)を観る。
微妙な間と朗々とした台詞回しが流れるように美しい。
4/4(sun)
朝:映画観賞。
昼&夜:このページの誤植直し、読書、インターネット。
深夜:「くらやみチャット」。
4/5(mon)
次の新刊の新聞広告に羽生善治氏の言葉を使うことになった。
自宅に電話、交渉、あっさり承諾をいただく。
テレビで見た通りの爽やかさ溢れる話ぶり、今まで以上に好感を抱いた。
4/6(tue)
本日午後7:15、横浜の祖父が亡くなった。
連絡が入ったばかりで葬儀の予定はまだ未定、取り敢えず現在待機状態。
ジル・トルーマン『ラブレター~返事のこない60通の手紙~』読了。
4/7(wed)
風邪を引いたのか昨日より調子が悪い。
たまったメールの返事を書く。
テナーサックス奏者、ジョー・ロヴァーノを迎えた、山下洋輔ニューヨーク・トリオ(ベース:セシル・マクビー、ドラムス:フェローン・アクラフ)の快作『ダズリング・ディズ』の《おじいさんの古時計》を聴く。
4/8(thu)
午後イチまで仕事、夕方横浜に向かう。
爺ちゃんの通夜。
五木寛之『大河の一滴』読了。
4/9(fri)
告別式。
1年半前に横浜に遊びにいった際、喀血している爺ちゃんを俺は救急車で病院に運び込んだが、以来1年半以上の病院での闘病生活の中、爺ちゃんは一度も自分の家へ帰ることがなかった。
門前の、爺ちゃんが好きだった桜並木の桜吹雪の中、孫の俺に骨壷を抱かれ、爺ちゃん、本日帰還。
4/10(sat)
女房と近所のイタ飯屋で肉料理など。
井上ひさしの『東京セブンローズ』を読みはじめるが、どうやら「東京ローズ」の話しではなさそう。
岡本達幸『Raggamuffin Kingston ジャマイカ写真集』、ロバート・フランク『アメリカンズ』読了(観賞)。
break
4/11(sun)
女房の腹が重くなってきたので、ディレクターズ・チェアを購入。
近所のイタ飯屋で魚介リゾット、仔牛のミラノ風カツレツ、ワインは不本意ながらラクリマ・クリスティ。
モンクが「荒月の月」を弾いているアルバム、『ストレート・ノーチェイサー』を買って聴くが、なかなか良い。
4/12(mon)
井上ひさしの『東京セブンローズ』、なかなか面白い。
700ページ以上のボリュームで、読みごたえ十分、しかも装丁も素晴らしいのだ。
龍崎孝『小沢一郎の逆襲―ベールに包まれた政界再編のシナリオを読む!』(サンドケー出版局)読了。
4/13(tue)
打ち合わせの連続、ほぼ7時間。
深夜はTBSへ行き、また打ち合わせ。
まったりと疲労した体に『セロニアス・ヒムセルフ』でようやく一服。
4/14(wed)
A嬢とバックステージで飲み、そして酔ってピアノを演奏していたら、右手の中指を鍵盤で切ってしまった。
眠くてフラフラ。
金賛汀『異邦人は君ケ代丸に乗って―朝鮮人街猪飼野の形成史』 (岩波新書)読了。
4/15(thu)
紀伊国屋ホールで来月に行う爆笑問題さんのイベントの最終打ち合わせ。
黙々と俺の意識は地底を目指す。
深く静かに潜航せよ。
4/16(fri)
明後日のライブのネタを考える。
しかしアイディアがまったく浮んでこないので考えるの止めた。
寝ながらエリック・ドルフィーの『ラスト・レコーディング』を聴く。
4/17(sat)
女房の腹の中の子供が暴れて大変らしい。
臍の緒を引っ張る、向きをかえる、下がってきて生まれそうだと女房は半ば恐怖に引きつり顔。
落ち着きの無さはどちらに似たのやら。
4/18(sun)
今日に限ってヤケに反戦ムードの濃いバックステージ「メンズ・ボーカル・ナイト」に出演。
ネットで知り合ったC君、P君が観に来てくれる。
ちょっとテンション落ち気味のステージ、だって女性客はたった一人だぜ、一人!!(笑)
4/19(mon)
女房の体調が思わしくない。
とっと仕事を切り上げ退社、帰宅後、先日のライブのビデオを見て大笑い。
桜井浩子『ウルトラマン青春記 ~フジ隊員の929日~』(小学館)読了。
4/20(tue)
検診を受け、なんとか入院はせずに済んだ女房。
ただし、絶対安静。
仕事後の家事は正直疲れる。
break
4/21(wed)
終日打ち合わせ&プレゼン。
忙しくてメシを喰う暇なし。
今日も早帰りをし、家事。
4/22(thu)
やること多すぎ、仕方なし。
こういう時ほど焦らず、ゆっくり呼吸をした方が疲れない。
帰宅後の『探偵物語』(松田優作が工藤ちゃん役のほう)を観直すのが最近の楽しみ。
4/23(fri)
女房と近所の小さいほうのイタ飯屋にて晩飯。
明日より連休明けまで実家に引き取ってもらうことにしたので、いわば「最後の晩餐」ってか。
ま、本当に「最後」ってわけじゃあないけど。
4/24(sat)
女房のお腹の具合が心配なので、しばらく実家で面倒を見てもらうことにする。
実家より車で迎えに来てもらった。
C君、H嬢、A嬢とバックステージにて飲み。
4/25(sat)
C君、家に泊まる。
バックステージの常連出演者の親睦会に呼ばれていたが、猛烈に行く気がせず、欠席。
黙々と部屋の掃除。
4/26(sun)
サンドウィッチとコーヒー片手にパソコンの前でひたすらライティング。
私の文章を待っている人が、たとえこの世に2人しかいなくても、書き(押し)続けるぜ。
モンク、ロリンズ、そしてマイルスの『カインド・オブ・ブルー』。
4/27(mon)
飯田橋の「蝦夷松」にて久々の麻婆丼を食べに行くが、相変わらず量が多く、というか爆発的な盛り付け(爆盛り)で、癖になる味なので、たまにガバッ!と乱暴に喰いたくなる。
某漫画家と打ち合わせで北新宿。
山崎豊子『華麗なる一族(上)』(新潮文庫)読了。
4/28(tue)
連休進行も終盤、加えて打ち合わせの嵐。
怒濤の超密度的細密濃縮仕事頭脳。
女房からリクエストがあって買っておいた阿部寛・著『アベちゃんの悲劇』、一足先に読了。
4/29(wed)
女房の見舞いに彼女の実家訪問、隣の県とはいえ一日がかりだ。
帰りにお茶の水のディスク・ユニオンに寄りモンクのCDを数枚購入。
井上ひさし『東京セブンローズ』読了。
4/30(thu)
俺の仕事の場合、ゴールデン・ウィーク前が1年で一番有り難くない時期だ。
来月下旬までの広告の仕込み、つまり連休進行。
そして月末の精算業務に加えて、連休中のイベントの仕込みを通常業務と並行させねばならない。