成海璃子とデヴィッド・ラシャペル
2015/10/03
今月号の 『CM NOW』の成海璃子インタビューを読むと、彼女、デヴィッド・ラシャペルが好きなんですね。
へぇ~、なかなかいいセンスしてるなぁと思いました。
いいセンスというよりは、ユニークなセンスといったほうがいいのかな?
じつは、私も好き、というほどでもないけれども、気になる写真家の一人でもあるんですよ。
彼は、単なるシャッターを押すだけの、フォトグラファーだけではなく、小物にいたるまで、自分で撮りたい写真世界のすべてを自身で演出する作り込みの完璧主義者。
そして、彼の色彩はかなりドギツイというか、キッチュでビビット。
私が彼のことを知ったのは、その昔、ちょこっと一緒に仕事をしたことのある櫻田宗久君のビデオのジャケットがラシャぺルの作品だということを知って。
彼曰く、ポーズも表情も、道に落ちている新聞紙の具合まで完全に彼が演出するのだそう。
自分自身はモデルというよりも、彼の額縁の内側に収まるいちオブジェのように感じた、というようなことを話してました。
そういえば、彼は今、俳優や歌手やめて、カメラマンなんだよね。(ポンキッキーズにも一時期出ていたから覚えている人も多いと思うけど)
この完璧に世界観を構築したうえで、シャッターを押すタイプの写真家に惹かれるという成海璃子のインタビューは、読んでいてなるほど、と思いました。
他のインタビューでも彼女はよく語っているんだけれども、映画にしろドラマにしろCMにしろ、彼女はただ役を演じるだけではなく、まずは世界を、まずはコンセプトを、まずはその世界の中における自分のポジショニングを把握したうえで、演技に没頭、集中力を発揮する女優なんですね。
よって、彼女のラシャペル好き、なるほどなぁと思った次第でありました。
記:2008/06/11