レイ・バレットの土臭いコンガ
クセになるコンガ
ルー・ドナルドソンの《ブルース・ウォーク》が好きなんですが、この曲の「哀感」を土臭くも引き立てているのが、レイ・バレットのコンガだと思うんですよね。
♪スッポコ・ッポコ・ッポコ……
たぶん、これがなかったら、《ブルース・ウォーク》の魅力も半減することでしょう。
とてもシンプルで飾らないコンガ。
この素朴なコンガが好きな方は、ホレス・パーランのリーダー作『ヘディン・サウス』もおすすめです。
アーシーなパーランのピアノにも、アーシーなバレットのコンガがピッタリ。
互いの持ち味をおいしく引き立て合っているのです。
♪スッポコ・ッポコ・ッポコ……
気に入ってしまうと、しばらくコンガの音とパターンが頭の中でリピートすること請け合い。
私はリアルタイムではよく知らないのですが、どうも昔の日本のジャズ喫茶や、ジャズファンの多くは、コンガ入りの演奏を敬遠、というよりも軽く見ていたとの記述を至るところで目にしています。
コンガがはいると、田舎っぽくなるとか?
コンガがはいると、まがいもの臭さが漂うからとか?
よくはわからないけれども、コンガがはいるからこそアーシーさが強調され、魅力が倍増する演奏だってあると思うんですよね……。
記:2015/05/13