キャット・ウォーク/ドナルド・バード

   

曲良し、ペット良し

活動歴の長いドナルド・バードのこと。
そして、その長い活動の中でも、音楽スタイルの変遷も何度かあったバードのこと。

ドナルド・バードのイメージは、人それぞれ違うんじゃないかと思います。

ファンキーな『フュエゴ』のバード。

ソウルな『ブラック・バード』のバード。

フュージョンテイストな『カリカチャーズ』のバード。

しかし、やはりバードといえばハードバップっしょ!

しかも、デューク・ピアソンとペッパー・アダムスと組んでた頃のバードっしょ!

そういうハードバップファンも多いのではないかと思われます。

そう、ブルーノートから2枚出ている『ハーフノート』のライヴですね。

なにしろ、この頃のピアソンが書く曲が良いし、アレンジも良し。

ザクッとした味わいのペッパー・アダムスのバリトンサックスも、この当時のドナルド・バードのトランペットにはベストマッチ。

特に、あのルパン三世の音楽を手がけた大野雄二が取り上げた《ジーニー》という名曲があるのですが、きっと、バード、ピアソン、アダムスのコンビによる名演がなければ、きっと、大野雄二氏も注目しなかったろうと思われます。

それぐらい、ハードバップファンが猫がゴロゴロと喉を鳴らすほどの美味しさを誇る『ハーフ・ノート・カフェ』の2枚なんですが、このライヴ盤だけではなく、バード、ピアソン、アダムスのコンビによる作品『キャット・ウォーク』も忘れてはいけません!

何がいいって、全部いい。

曲良し、ペット良し。

ジャズ史に永遠に残る超一流コンビというわけではないのでしょうが、互いの特質が気持ちよく融合し、なおかつ味わい深さが増しているという点では、ジャズ好きとしては、素晴らしい「ジャズ名コンビ」として記憶しておきたいですね。

それと忘れちゃいけない、バードと管楽器奏者の中ではもっとも相性が良いのではないかと思われるペッパー・アダムスもバリトンサックスで参加!

軽めのトランペットに、バリッ!した音色でサクッ!と斬り込んでくるペッパー・アダムスのバリサク(バリトンサックス)が重なれば、もうそれだけでゾクゾクしてきちゃうのです。

気分はハーフノート!

記:2015/07/03

album data

CAT WALK (Blue Note)
- Donald Byrd

1. Say You're Mine
2. Duke's Mixture
3. Each Time I Think Of You
4. The Cat Walk
5. Cute
6. Hello Bright Sunflower

Donald Byrd (tp)
Pepper Adams (bs)
Duke Pearson (p)
Laymon Jackson (b)
Philly Joe Jones (ds)

1961/05/02

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>>ドナルド・バード・アット・ザ・ハーフ・ノート・カフェ vol.2/ドナルド・バード

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