ダーク・トゥ・ゼムセルヴズ/セシル・テイラー
暑い日はビールとセシル・テイラー
よし! 今日はこれを聴こう!
今日のような暑い日は、いっぱつ、ガッツーン!とドギャベシャブキャベキョ!な音で、冷たいビールをグイッと一気飲みして、「くはー!」となって、「うまし!」と叫ぶのが正解(『大市民』好きとしては)。
ビールと、このジャケット、そして、この中身の音を連想しただけで、グッと血中温度が3度上がった!
ピアノトリオに癒され惚けている場合ではない
よーし、聴くぞ~!聴きてぇ!
なぜか、心もハイテンション。
ジャズは人を元気にする。
……のだとすれば、
こういうのを聴いたときが、私の場合は、ゲンキゲンキ。
ピアノトリオで癒されるのもいいけど、あんまりそればっかだと、顔が呆ける、いや、失礼、惚けてきますよ。
中年オヤジの惚け顔って、あんまり見られたもんじゃないもんね。
もし見たい人は、神保町の「BIG BOY」とかに行けば、けっこう見られる(笑)。
特に夜ね。
バータイムだし、流れる音源も、ヴォーカルものや穏やかなものが多い。
なぜか時々発作的に『ジャックジョンソン』がかかるけど(笑)。
オーディオ談義と癒し系ジャズ。
恍惚としたお客様(おもに中年以上)の表情は、昔、家の庭で、盆栽いじりを楽しんでいた、おじいちゃんの顔を思い出す。
……あ、マスターとお客さんの皆様、ゴメン!
悪気はないのですよ、悪気は。
だだだだだって、盆栽いじりって素敵じゃないですか!(笑)
オレも、あと50年ぐらいしたら、趣味にしたい趣味の一つなのだわさ。
夏にビール片手にガンガン聴こう!
でも、ジャズに求める要素って、穏やかな恍惚も一つかもしれないけれども、決して、それだけじゃないんだよねぇ。
それだけじゃ、勿体ないと思うんだよねぇ。
で、話はもとに戻るけど、よく行く「BIG BOY」には置いていなくて、なおかつ、マスターからは「こんなもん、絶対に置きたくない!」と一蹴されそうな音源もときには、聴いてみたくなるんだよね~。
『ダーク・トゥ・ゼムセルヴズ』。
収録曲は1曲のみ。
怒涛の61分。
ガガーンとビルや世界が崩れていくような感覚。
もしかしたら、美しいピアノトリオだけがジャズだと思っている価値観も崩壊するかもしれない。
みんなで聴こう。
とくに今日みたいに暑いけど爽やかで快適な夏の日には、ビールと一緒にボリュームを上げてガンガン聴こう!
あ、まだ夏じゃないけれども。
記:2007/05/26
album data
DARK TO THEMSELVES (Enja)
- Cecil Taylor
1.Streams And Chorus Of Seed
Cecil Taylor (p)
Raphe Malik (tp)
Jimmy Lyons (as)
David S. Ware (ts)
Marc Edwards (ds)
1976/07/18