たとえば、銀河がどら焼きだったら?―宇宙比較講座
2016/11/16
広大すぎる宇宙。
文系頭の私などからしてみれば、なかなか、その大きさや、星と星の距離や大きさは数字だけからは、実感しにくい。
たとえば、太陽系からもっとも近い恒星は、ケンタウルス座のα星で、4光年強の距離だということは、ご存知な方は多いと思う。
じゃあ、この4光年って、どれだけ離れているのかという実感って、じつはあんまりなかったりもするのでは?
光は秒速30万キロだが、1日に進む距離は、
30万km × 60(秒)× 60(分)× 24(時間)
になるよね。
つまり、259億2千万キロ。
1年に進む距離、つまり1光年は、これに365(日)をかけるから、9兆4608億km。
さらに、4光年は、この距離のこの4倍だから、37兆8432億㎞。
さ、この37兆kmって数字、どれぐらいのものか、数字だけで実感できる人ってイマスカ?
私はできない。
数字が大きくなってしまったので、すっげぇ遠いぐらいの形容しか思いつかない。
もう判断不能のなげやり状態。
まるで、1、2、3、4、5までは数えられるけど、5の次は「あとは、たくさん」と応えてしまうような状態。
しかし、この本に書かれているとおり、太陽とケンタウルス座α星をビー玉に置き換え、太陽が東京のど真ん中のビー玉だとすると、ケンタウルス座は、琵琶湖付近におかれたビー玉ぐらいに距離が離れている、と説明されると、
私の予想以上に4光年というのは遠い距離だということがわかるし、太陽系を離れると、もうその間は、なーんも星がないのか(小惑星などは除く)! 無の暗黒空間が琵琶湖までずーっと続くんかいな! と途方もない気分になってしまう。
このような身近なものに置き換えて宇宙を説明した本が、
『たとえば、銀河がどら焼きだったら?』だ。
数字オンチ、根っから文系の私のような人間にも楽しく読め、おそらく、その気になれば小学生でも4年生ぐらいからなら十分読みこなせる内容だと思う。
これは、オススメ。
さっそく息子にウンチクを披露してやろう(笑)。
ちなみに、タイトルにある銀河が(直径10センチの)どら焼きだったら、アンドロメダ星雲は、このどら焼きから2.3メートル離れたところにある直径10センチのどら焼き、マゼラン雲は16センチ離れたところにあるミニドラ焼きなのだそうだ。
なるほど。面白い。分かりやすい。
記:2009/02/25