練習の快楽
2018/01/14
不規則な生活を強いられる仕事ゆえ、毎日ベースを練習しているというわけではない。
しかし、時間を見つけて“なるべく毎日”、10分程度だが、練習はするようにしている。
“毎日練習している”というと、「偉いですね」「大変ですね」といった声が必ず返ってくる。
べつに私は偉くはないし、大変だとも思ってもいない。
義務、特訓、ストイックといったイメージを持つ人もいるかもしれないが、実際のところは、そうでも無い。
むしろ逆で、単純に「快楽」。
快楽だからこそ、毎日続けられるのだと思っている。
指を動かして音を出すこと自体が単純に気持ちが良いのだ。
だから、ストイックとは正反対。
単純に指を動かす気持ちよさが良かったりするのだ。
多くのプロの楽器弾きもそうなのだと思う。
もちろん、技量の維持と向上、消化すべき課題などは山ほどあったり、プレッシャーも感じるんだろうけど、それ以前に「鍵盤を押す運動が単純に楽しい」「弦をはじく(こする)運動が単純に気持ちよい」という生理的な喜びが必ず奥底にあるはずだ。
もっとも、それがなければ、プロとしてはやっていけないんじゃないんだろうけど。
練習というから“宿題”“お勉強”と同じイメージが働いちゃうんだろうね。
楽器と“遊ぶ”、“戯れる”という感覚が近いのかもしれない。
記:2004/01/25(from「ベース馬鹿見参!」)