パステルカラーの陸戦ガンス制作記~1/20 WAVE(マシーネンクリーガー)
2022/12/13
筆塗りではなくエアブラシで
マシーネンクリーガーのガンス、作ってみました。
ガンスとは、山田洋次・監督の藤沢周平時代劇3部作の映画(『たそがれ清兵衛』、『隠し剣 鬼の爪』、『武士の一分』)で交わされる山形県庄内地方の方言ではなく、シュトラール軍高の機動偵察機の名前です。
ドイツ語で「鵞鳥(がちょう)」の意味。
シュトラール軍は(きっと)ドイツ語が主言語でしょうから、見た感じがガチョウに見えないこともない、この無人偵察機にはそのような名が名付けられたのでしょう。
で、ガンスといえば、平田英明氏なんですよ!
ま、知る人ぞ知る、「あの動画」をご覧になって度肝を抜かれまくっているSF3Dオリジナルファンも多いとは思うのですが。
そう、筆塗り大明神・平田英明氏が鮮やかな筆さばきでガンスを塗装している動画を観てしまうと、おそれ多くも、かくも私ごとき小人がと筆塗りだなんて……という気持ちになり、制作意欲が萎えてしまうこと必至なので、今回は「缶スプレー+エアブラシ」で塗ることにしました。
もちろん、エアブラシにはエアブラシの難しさはあるのですが(塗料の希釈率や、エア圧、噴霧距離など)、とりあえず色が乗ってます的な「ざっくり塗り」であれば、奥の深い筆塗りよりも、エアブラシのほうがお気楽簡単ですからね。
箱と中身
カッコ良い箱。
カッコ良い箱の裏。
そそる箱の中。
思ったよりもパーツ数多し。
今回は使わなかったけど、デカール。
組み立て説明書と、塗装指示&設定カード。
というわけで、数日かかって組み立て終了。
自重で脚部がヘタレてきてしまうため、脚部の各関節は接着して固定してしまいました。
さて、いよいよ塗装です。
平田氏が筆塗りマジックで醸し出す重厚感は無理なので、私はその逆張りをいき、軽薄短小なガンスを塗装で演出していきます!
塗装
まずは缶スプレーで下塗り。
缶スプレーって便利ですよね。
エア圧が高いので、ブシューっと凄い勢いで、細かな隙間まで、満遍なく塗料がいきわたってくれる。
ただ、一度に大量の塗料が噴き出るので、噴霧しながら常に缶を移動させる必要があります。そうせずに、一か所めがけて吹き続けると、あっという間に大量の塗料が集中してしまい、場合によってはプラスチックのパーツを溶かしてしまうこともあります(私はそれでハンブラビの尻尾などを溶かしたことがある・涙)。
というわけで、一撃離脱塗装。
一度に全域を綺麗に塗装しようだなんて思わず、「少しずつ噴霧」を何度も繰り返す。
今回は、つや消しブラック、マホガニー、ガンメタルを少しずつ吹いています。
一気に塗りつぶすのではなく、軽く吹いたら乾かして、次は塗装されていない箇所をめがけて違う色で軽く吹く。さらに乾いたら、また別な色で、色が乗っていないプラスチック地をめがけて軽く吹く。
そういうことを4~5回、気長に繰り返しました。
下地が完全に乾いたら、クレオスのラッカー系をエアブラシで吹くわけですが、最初は三菱系の暗緑色を吹き、乾いたらキャラクターフレッシュとモンザレッドの混色で迷彩パターンを入れました。
草餅の上に、桜餅がのっかっているような色味♪
なんだか春の和菓子みたいですな。
これに、ミカン色を乗せます。
蛍光オレンジとセールカラーの混色でドットを吹いています。
デカールを貼ったのですが、なんとなくパンチに欠けたので、3連装パンツァーシュレックの先っぽは、スカイブルーを吹いてアクセントを入れました。
なんだか、パステル調で可愛い感じですな。
ちなみに、使用したデカールはキット付属のものではなく、ボトムズのキットで余っていたデカールをメインに使っています。
29世紀のシュトラール文字は、きっとアストラギウス文字になっていてもおかしくないだろうという勝手な妄想です。
あとは、油彩で控えめにウェザリング。
バーントアンバー、バーントシェンナ、ピーチブラック、アイヴォリーホワイト、レモンイエローの5色を薄めて、要所要所に筆でなすりつけ、ティッシュで拭きとりました。
アストラギウス文字の下には、なぜか大戦中のドイツ軍の標識デカールが張られているという。
ガンスは、大雑把に言えば、クレーテのボディにノイスポッターの頭部が合体した兵器だと解釈していますが、なにしろノイスポッターの独特すぎる造形が妖怪みたいで怖可愛いですね。
頭頂の三角マークは、タミヤのブリュースターバッファローのデカールです。
以前、ヨーク対空戦車に貼ったときの余りですね。
一時は、ポップな色合い過ぎてどうしようと思ったものですが、油絵具のお陰で、なんとなくそれぞれの色の違和感が軽減され馴染んでくれたような気がします。
ノイスポッターヘッド、正面から見ると怖いわ。
ノイスポッターもガンスも無人兵器だから、道端でパッタリ合ったときに(道端では合わないか)、こんな無表情な顔でじーっと睨まれたら、オシッコちびっちゃいそうです。
そういえば、シュトラール軍の無人兵器といえば、グローサーフントがありますが、あっちはもっと怖い。
それこそ、道端で(あるいは路地裏で)パッタリと出くわしそうだし、いったん出くわしたら恐怖で動けなくなりそう。
というわけで、グローサーフントの在庫も押し入れの中にあったので、現在制作中♪
記:2021/04/03