アイ・ウィル・セイ・グッドバイ/ビル・エヴァンス

   

アイ・ウィル・セイ・グッドバイ(紙ジャケット仕様)
I Will Say Goodbye

インフルエンザ中に染みた

インフルエンザ(A型)にかかっちまいまして、ここ数日、ずーっと蒲団の中で「寒ッ!」「眠ッ!」って感じで横になっていたんですが、そういう時って、ヘンな夢を見るものですね。

起きた後、夢の中の感触は残っているんだけど、具体的には何がどうだったかうまく言語化できない上に、現実には絶対に起こりえないようなヘンな夢。

皆さんも、体調崩して熱があるときなどに、ヘンな夢を見たことって一度や二度、あると思いますが、まさに、それです。

で、夢から覚めて寝床から起きた時に流しっぱなしだったiTunesがセレクトして流れてきたのが、ビル・エヴァンスの《ジ・オープナー》。

『アイ・ウィル・セイ・グッバイ』に収録されているナンバーですね。

この演奏が、一気に夢の世界から現実に引き戻してくれました。

まさに、現実への扉を開いてくれたオープナーって感じで。

溌剌としたエヴァンスのピアノを聴いていると、こういう音が聴ける現実の世界のほうが夢の世界よりも数段いいなぁと思えてしまいます。

このアルバムは、いつもだと《ドルフィン・ダンス》やタイトル曲に注意が傾くのですが、《ジ・オープナー》に関しては、耳の上を軽く通り過ぎていくナンバーなのですが、今回は、妙に《ジ・オープナー》という曲が染みました。

こういうときにも、新たな発見があるので、侮れません。

「名盤だから聴き飽きたぜ」なんて言葉、とてもじゃないけど言えませんです、何年ジャズを聴き続けていても。

記:2017/02/03

album data

I WILL SAY GOODBYE (Fantasy)
- Bill Evans

1.I Will Say Goodbye
2.Dolphin Dance
3.Seascape
4.Peau Douce
5.Nobody Else But Me
6.I Will Say Goodbye [Take 2]
7.The Opener
8.Quiet Light
9.A House Is Not a Home
10.Orson's Theme

Bill Evans (p)
Eddie Gómez (b)
Eliot Zigmund (ds)

1977/05/11-13

関連記事

>>この美しさの背景は絶望と虚無にあり~エヴァンスの『I Will Say Good-Bye』

 - ジャズ