ジャズ喫茶、よっぽどジャズが好きな人でも「1日中ジャズ」はコタえるらしい
2018/08/10
ジャズ好きなら一度はマスターになってみたいジャズ喫茶
ジャズファンならば、誰もが一度は憧れるジャズ喫茶。
もちろん私も「老後はジャズ喫茶で、コーヒーをいれながら、好きなジャズを好きなだけ……」と考えていた一人ではあった。
ところがところが、ところがところがところが。
そういうなんとなく漠然と考えていた思いを諦める出来事があった。
開店7日でジャズに疲れた
先日、友人が小さなジャズ喫茶を開いた。
開店7日目。
彼は私にこう言ったのだよ。
「もう一生分、ジャズを聴いちゃいました。」
そして、こうも言った。
もうジャズに疲れた……
仕事になると趣味が趣味でなくなる
その友人は、ジャズのレコードのコレクション数千枚を誇る、「超」がつくほどのジャズマニアだった。
デザイン事務所の社長さんだったのだが、忙しい日々の中、「仕事なんかそっちのけで一日中ジャズを聴きまくりたい」と常々思っていたに違いない。
そして、日本バーテンダー協会に通って修行をしたり、喫茶店経営の講習を受けたり、喫茶店に開く場所を探し回ってりして、会社をたたみ、ようやく開店!
長年の思いがついにかなった!
それでも、「一日中ジャズ」はそうとう身体にも心にも応えたらしい。
それもたったの1週間で。
仕事と趣味は別。
よく言われることなんだけど、それを身をもって証明してくれた人物が間近にいたとは。
ジャズ喫茶は、よっぽどジャズが好きでも、その「よっぽど」を超える何か強いものがないと続けていくのは難しいのだなと感じた次第。
きっと、その友人にとっては、「仕事なんかそっちのけで一日中ジャズを聴きまくりたい」と日々思い、日本バーテンダー協会に通い、喫茶店経営の講習を受け、喫茶店に開く場所を探し回っている時期が一番楽しかったに違いない。
もちろん、私は老後はジャズ喫茶などは開店せず、一人で好きな時間に好きなジャズだけ聴く生活にしようと決めたことは言うまでもない。
記:2008/01/03