ジャズに生きた女たち/中川ヨウ
2018/09/06
渋谷のタワレコに平積み
先日の昼間は、渋谷の「タワーレコード」 にいたんだけどさ、いいよぉ、平日のタワー、人が少なくて(笑)。
ゆっくりと、CDを物色できる。
午後の紅茶、ならぬ、午後のタワーですな。
5Fのジャズフロアの書籍売り場で、『ジャズに生きた女たち』が平積みされているのを発見。
いけね、まだ読んでいないや!
目次をパラパラとめくって買ったんだけれども、この本の興味深いところは、メアリー・ルー・ウイリアムスを取り上げていんだよね。
彼女のド迫力ピアノは大好きだけれども、彼女のプロフィールなど音以外の情報はほとんど無知だった私にっとっては、それだけでも「おお、読まなきゃ!」と思わせてくれた。
あとは、穐吉敏子はもちろんのこと、ベッシー・スミス、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイ、アリス・コルトレーンが紹介されている。
個人的には、カサンドラ・ウィルソンやジェリ・アレンにもとりあげて欲しいなぁ、なんて思うんだけど、第二段に期待!ってことで。
明後日あたりに読もっと。
読みやすいジャズウーマン伝
そしていま、中川ヨウ・著の『ジャズに生きた女たち』を読んでるんだけれども、「面白い!」です。
ルイ・アームストロングの最初の妻であり、彼に楽理を教えた、リル・アームストロング。
ブルースの女王、ベッシー・スミス。
それに、モダンジャズ形成期にモンクやパウエルにも影響を与えたメアリー・ルー・ウイリアムス。
それに、ジャズを聴かない人でも、名前ぐらいは知っているであろうビリー・ホリデイに穐好敏子と、タイトル通り、ジャズに生きた女たちの生涯を過不足なくコンパクトに、読みやすくまとめられた本なのであります。
語り口
面白いのは、各章の最初の節は、著者が彼女たちの気持ちになりきって書いているところ。
彼女たちだったらこんなことを心の中で思っているだろうな、と思わせるような独白が設けられているところが、独特な切り口であり、また、紹介されているジャズウーマンが急に身近に感じられてきます。
(ビリー・ホリデイの場合は最初の節だけが地の文で、残りがビリーの独白風の語りになっている)
ジャズの歴史のお勉強にも、もちろんなるけれども、それ以上に、ジャズという超・特殊な環境に身をおいた女性たちが、どう生きたかとして読めるところがこの本のよいところ。
紹介されているジャズウーマンの音源を1枚も聴いたことなくても、興味深く読めると思います。
で、読んだ後に聴きたくなればしめたもの。
読んだだけで、聴いた気にならないで、是非、彼女たちが己を削り絞り出した音にも接してみましょう。
オススメディスクガイドもついているしね。
ベッシー・スミス
ちなみに、私の場合は、読んでいたらベッシー・スミスを無性に聴きたくなってしまい、久々にオシイレから埃だらけになったセットを取り出して聴きました。
うーん、スケールが大きくて、おおらか。
気持ちよか~です。
私、ロックはあんまり聴かないので、ジャニス・ジョップリンを知ったのって、社会人になってからなんですけど、はじめてジャニスを聴いた瞬間、「なんだ、せっかちなベッシー・スミスじゃん」って、思ったものです。(2枚組の『ジャニス』のdisc 2から聴いたということもあるけど)
で、後になってジャニスはベッシー・スミスの影響を受けているということを知った。
なるほどなぁ、と思ったものです。
ジャニスが好きな人はたくさんいると思うんだけれども、是非、ベッシー・スミスにもさかのぼってみてください。
記:2008/02/19
追記
再読。
(・∀・)b
サクッと読みやすいです。
もっと、たくさんの女性にも読んでほしいなと思いました。
記:2014/03/15