ライツ・アウト/ジャッキー・マクリーン

      2021/02/04

プレスティッジのマクリーンは、正直、ハードバップ好きにとっては、どれもが似たような感じ、いや失礼!どれもが、素晴らしいのですが、この『ライツ・アウト』も同様で、マクリーン好きは是非とも持っていたい逸品ですね。

どうして、プレスティッジのマクリーンがいいのかというと、どの演奏も、というかほとんどすべてが、熱血か哀愁、あるいは、熱血と哀愁の両方が含まれている演奏ばかりだからなんですよね。

で、どうして、熱血or哀愁、あるいは、熱血&哀愁と、マクリーンの良い部分、というか彼本来の持ち味がいかんなく引き出されているのかというと、それはもうリズムセクションが良いから、なんでしょう。

ハードバップ全盛期の一翼を担ったドラマー、ベーシスト、ピアニストが目白押しなんですよ。

たとえば、このアルバムの場合は、ドラマーがアート・テイラー。
はい、ど真ん中ですね。

そして、ベースがダグ・ワトキンス。
彼も、ドンピシャではないですか。

続いて、ピアニストなんですが、このアルバムの面白いところ、というか、このアルバムが他の諸作と一線を画する大きな特徴は、なんといっても、これは珍しい! エルモ・ホープなんですよ。

ホープのピアノって理知的なところもあるけれども、場合によっては大甘といっても過言ではないほど、メロディの洪水になる瞬間もある。

この面白い取り合わせが、面白いアルバムを生み出したのではないかと。

地味ジャケですが、内容は繰り返し聴きたくなるハードバップなのです。

▼収録曲
1. ライツ・アウト
2. アップ
3. ロレイン
4. ア・フォギー・デイ
5. カープランク
6. インディング

記:2016/02/17

 - ジャズ