HG 局地型ガンダムTHE Origin 無塗装制作レビュー
味の素
ジャズ研時代のテナーサックスの友人は、天ぷら屋でアルバイトをしていた。
そこに天ぷらを食べに来るお客さんの多くが帰り際に、彼に「おいしかった」と告げて帰ることが多かったのだと言う。
たくさんの人が自分に「おいしい」と声をかけてくれる。
一体この店の天ぷらにはどのような秘密があるのだろう?
好奇心を抱いた彼は、天ぷら屋の店主にこの店の天ぷらの味のおいしさの秘密は一体何なのですかと尋ねてみた。
そしたら店主からの答えは一言、
「味の素」。
つや消しトップコート
そうなんだよ、味の素ををふりかけると、主成分のグルタミン酸ナトリウムがどのように舌に影響及ぼすのか詳しい事はわからないけれども、そこそこ料理を美味しく「錯覚」させてしまう効果があるようなのだ。
プラモデルも、そこそこな仕上がりに見せてしまう味の素的な魔法の道具がある。
それは、つや消しトップコート。
つや消しのスプレーですね。
これを完成したプラモデルの上から宿主と吹きつけるだけで、プラスチックのテカテカした安っぽさがなくなり、「そこそこな仕上がり」に見せてしまうのだ。
ガンプラを作りたい、でも作るからにはリアルな仕上げにしたい。だけど、時間がかかりそう。
そうお考えの方は、つや消しトップコートを素組みした完成品の上から吹き付けるだけでもグッと締まりのある仕上がりになると思う。
スミ入れ塗料
それに加えて、タミヤから出ているスミ入れ塗料をスジ彫りの箇所や隙間に流し込めば、メリハリと立体感が生まれるので、より一層「それっぽい」仕上がりになる。
このスミ入れ塗料の便利なところは、タミヤの接着剤(タミヤセメント)のようにキャップの裏にハケが付いているので、お手軽にすみれをすることができるのだ。
つや消しトップコートと、スミ入れ塗料。
この2つを使用すれば、手抜きでありながらも「そこそこな出来映え」に見せてしまうという味の素的フィニッシュが期待できる。
局地型ガンダム
この「味の素的手抜き法」で制作したのが、この局地型ガンダムだ。
発売直後、すぐに作った。
とにかく早くどんな形になるのかを知りたかったので、速攻素組み。
パーツの数自体が、同じオリジン版のザクなどに比べるとかなり少ないので、2日くらいで仕上げることができた。
私は色を塗装が難しい色は赤、黄色、白だと思っている。
ガンダムの基本色の中には、この3つのうちの2つの色がある。
だから、塗装して丁寧に作ろうと思えば、結構時間がかかってしまうのだ。
それもいいけど、今回は早く完成させてしまうと言う気持ちの方が強かったので、素組みで作ってしまい、つや消しトップコートとスミ入れ塗料、この2点だけで仕上げた。
部分塗装
もっとも部分塗装は何箇所かしている。
バックパックのバーニアの部分と、おでこのセンサーの部分だ。
おでこのセンサーの部分は赤が設定色だが、普通のガンダムとはちょっと違うんだよということを見せるために、赤ではなく青っぽい色にした。
スカイブルーで塗った後、軽くジャーマングレーでドライブラシをかけた。
他のガンダムと差別化を図ったのはそれぐらいかな。
とにかくサクサク組めてサクサク完成。
なかなか作っていて楽しいキットでした。
後姿も、なかなかですね。
これでもう少し安ければ言うことなしなんだけどもね
記:2016/08/01
追記、キャプ翼体型の局地型ガンダム
写真だとなかなか分かりづらいんだけど、オリジンの局地型ガンダムの体型は、なんだかキャプテン翼に登場するキャラ達に似ていると思う。
頭小さく、脚が異常に長い。
で、肩幅があり、胸板もけっこうあったりする。
完成した局地型をいろいろな角度から眺めていると、どんどんイメージがキャプテン翼の登場人物に思えてくる不思議さよ。
ま、よくも悪くも「今どき体型」ってことなんでしょう。
胸板厚いぞ局地型ガンダム
下から見上げるように撮ると、なかなか胸板厚くみえますね、局地型ガンダム。
角度によっていろいろな表情を見せるので、局地型ガンダムは、なかなか面白いカタチをしたMSだと思います。
もうちょい安ければ、もっといいのにな~などと思ってしまいます。
もう1個作って、違う色で塗って遊ぶ人も増えるんじゃないかと。
パーツ数(ランナー数)のわりには、お値段が、ちとね、
……って感じがしなくもない。
ま、オリジン好きの層は、ファーストガンダム好きのオジさん世代が多いから大人買いをする人だっているでしょう。
今回は無塗装で作った局ガンですが、次はがっつりと塗装しようと思ったのですが、時間と、作り中の他のキットが……。
MGでも出て欲しい逸品ですね。
記:2016/08/02