来日したジャズ・メッセンジャーズのサービス精神
1961年にアート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズが初来日を果たした。
当時のメッセンジャーズの音楽性は、すでにモードジャズに移行しつつあったのだが、日本ではまだ『モーニン』が出回り(主にサンジェルマンのライヴのほう)、人気だったことから、演奏ナンバーはアルバム『モーニン』収録のナンバーやテイストを中心に演奏されていた。
メッセンジャーズのサービス精神といったところか。
しかし、これが功を奏してか、《モーニン》がジャズファン以外の人々にも浸透することになる、日本ではファンキージャズのブームが到来する。
評論家の油井正一氏が「蕎麦屋の出前持ちも鼻歌で口ずさむ」ほど、と形容したのは、まさにこの時代のファンキージャズブームを端的に形容した言葉といえる。
記:2005/11/19