ウイントン以外のニューオリンズ出身ジャズマン
1980年代にはいると、フュージョン人気の席巻で、それまでは息も絶え絶えだったアコースティック楽器で演奏される4ビートのジャズが復活したが、これはひとえにウイントン・マルサリスの登場と、彼の華々しい活躍が大きなターニング・ポイントになったことは誰もが知るとおり。
彼は、ニュー・オリンズからニューヨークに進出してきた(兄のブランフォードも)。
ニュー・オリンズといえば、ジャズ発祥の地としても有名で、オレがジャズを作った!と豪語していたジェリー・ロール・モートンも、かのルイ・アームストロングも、ニュー・オリンズ出身だ。
デューク・エリントン楽団では欠かせない要因の一人、バーニー・ビガード(クラリネット)も、《サマータイム》の名演が有名なソプラノサックス奏者、シドニー・ベシェも同様に故郷はニューオリンズ。
フランク・シナトラの継承者と目されるハリー・コニック・ジュニアもそうだ。
さて、ウイントン・マルサリスの成功から、彼の後に続かんとばかりに、彼のみならず多くの後に有名になるプレイヤーがニューオリンズからニューヨークにやってくる。
トランペッターのテレンス・ブランチャードや、ニコラス・ペイトン、アルト・サックスのドナルド・ハリソンらもウイントンの後輩格のジャズメンもニューオリンズ出身だ。
彼ら、もちろん表現スタイルは違うけれども、どことなく、ウィントンなテイストを帯びているような気がするのは気のせい?
記:2014/02/19