覚醒うながす、《ウェル・ユー・ニードント》
2017/05/22
本日午後に沖縄に到着。
明日オープンのジャズカフェ「スコット・ラファロ」を覗くも、あららら、まだまだ工事のまっさかり。
トイレに階段にコーヒーの味調整に、紅茶にフードメニューに……と、あ、あとウッドベースの弦も張り替えないとな。
やること、まだいっぱいいっぱいありそうです。
でも、沖縄は蒸すので、やる気がなくなって、今はなんにもしたくありません(笑)。
散らかった店の中、グランドピアノは弾ける状態だったので、しばらくグランドピアノを適当に叩いて遊んでました。
店長のユタカくん、ピアノの音を聴いて、「ふ~、ここのところまったく音楽聴いてないんで、ほら、工事のドリルの音ばっかりじゃないですか、ほんっと久し振りにピアノの音を聞いた感じです。なごむな~」と、浅黒く日焼けして、不精ひげを生やした顔は、ちょっと疲れ気味。
なんでも、明日の開店までに、やること山積で、ここのところ店に泊まり込みの作業でほとんど家に帰っていないのだとか。
御苦労さまです。
で、なんとなく、適当に鍵盤まさぐっていたら、《ウェル・ユー・ニードント》のフレーズが出てきたので、テキトーなんちゃって、《ウェル・ユー・ニードント》をヴォーグ盤のモンク風に弾いていたら、結構楽しくなって、最後はフリージャズみたいになっちゃって一人で楽しく遊んでました。
あ、セロニアス・モンクの曲ね。
彼の生涯における最多演奏曲と言われています。
クロマティカル(半音階的)にコードが上がったり下がったりする進行のこの曲は、黒けんと白鍵の山と谷をかいくぐりながらも、うねうねした調子で気持ちよく進んでゆく。
しかし、久々に鍵盤を弾く手には、とても忙しく、いやがおうでも、弾く側には「弾く気持ち」の覚醒をうながします。
沖縄についた瞬間から、「ダレた~」とへたっている私には、よい刺激にはなりました。
この曲は、聴くだけよりも、演奏したほうが何倍も楽しめる。
モンクだって、きっと、自分が弾きたいからこういう曲を作ったんだろうよ。
いろいろなバージョンがあるけれども、個人的にはブルーノート初期の録音で、ドラムがアート・ブレイキーのトリオが一番好きですね。
記:2008/04/09