ウッドベースにピックアップを取り付けた。
過去に何度か、ウッドベースでライブをやった。
マイクから「胴の響き」を拾ってPAを通して鳴らした。
しかし、ライブの映像をプレイバックしてみると、音の通りがイマイチだった。
マイクで拾うだけでは、小ボリューム過ぎるのだ。
マイクの音量を上げすぎると、ハウリングを起こしてしまうので、ボリュームアップにも限界があるわけで。
これでは、ちょっと物足りないなと思った。
だから、ウッドベースに、ピックアップを取り付けてみた。
ディマジオのピックアップだ。
サイコロ型のボリュームがお茶目なデザイン。
ピックアップは、基本的には“弦の音”を拾うためのマイクだ。
私は、ウッドベースの良さは、“胴の鳴り”だと思っている。
“胴の鳴り”こそが、エレキとは違う、ウッドベースならではの持ち味だと思っている。
そう、胴から発せられる低音と、柔らかい空気が独特な深さを持っている音色。
これを生み出すのが、巨大なタンスのようなボディだ。
私が、汗水垂らしながら、よいしょよいしょと、巨大で重たいウッドベースを持ち歩くのを厭わないのも、一重にも、二重にもボディからの発せられる振動と音色に、深い魅力を感じるからなのだ。
たしかに、狭いライブハウスや、音響の良いハコでは、特にPA機器を使わずとも、ウッドベースの場合は「音」のみならず「空気の震え」「低音の揺れ」をお客さんに提供することが出来る。しかし、全部が全部そういう場所で演奏するとは限らないのだ。
だから、割り切った。
胴の鳴りだけではフォローしきれない会場では、積極的に、ピックアップから拾った「弦の音」をアンプを通して出す以外あるまい。
幸い、今回取り付けたウッドベース取り付け用のピックアップは、3万円少々で購入出来たし、楽器への取り付け料も2,000円で済んだ。
エレキベースのピックアップは、高いものだと10万円近くもすることを考えると、非常に安い買い物をしたと思う。
ただし、難点もある。
今のところ、一本一本の弦の音量のバランスが滅茶苦茶だということ。
取り付けたてのピックアップが拾った音は、1弦のボリュームだけが、妙に「びよーん!」と高い。4弦の音がやけにこもっている。
ドライバーと六角レンチでピックアップの角度をかなり極端なぐらいに調整したが、それでも太い弦になればなるほど、音量が低くなってゆき、おかしな具合になってきてしまう。
まぁいいさ、今週末にでもじっくりと時間をかけて調整しよう。
記:2001/12/28(from「ベース馬鹿見参!」)
追記
楽器屋のリペアマンのところへ、ウッドベースの弦高調整をしてもらいに行ってきた。
そのついでに、リペアマンにピックアップのバランス調節もしてもらった。
私も自宅で音量のバランスの調節はしてみたものの、納得の行く結果にはならなかったのだ。
1弦の音が極端に大きかったので、1弦と2弦の音を拾うピックアップを、限界まで弦から遠ざけ、逆に3弦と4弦の音量を少しでも稼ぐために、3弦と4弦のピックアップを弦の近くまで近づけたのだ。
しかし、それでもバランスが悪く、相変らず細い弦になればなるほど、音量が極端に高い。
そこで、リペアマンに相談したわけだ。
結果、ある程度の音量の誤差は仕方の無い事らしい。
しかし、それで泣き寝入りもイヤなので、バランス調整をしてもらった。
ピックアップの下にスポンジを挟み込み、3、4弦の音を拾うピックアップの高さをギリギリまで近づけてもらった。それと同時に角度も微調整。
結果、まだ1弦の極端な音の大きさは無くなったものの、まだ完璧にバランスが整ったとはいい難いが、まぁ、私の中ではギリギリの許容範囲のバランスとなった。
しばらくは、この状態で弾き込んでみようと思う。
記:2001/12/30(from「ベース馬鹿見参!」)