トロンボーンが隠し味のジャズ大名盤2枚

   

トロンボーン参加の大名盤

トロンボーンがアンサンブルに加わると、サウンドが肉厚になると同時に、円やかな暖かみも加わるから良い。

とくに、トランペット、サックス、トロンボーンという、3つの管が合体して生み出される
ユニゾン、およびハーモニーには、重厚で威風堂々としながらも、威張りすぎない温もりも感じる。

トランペットとサックスの組み合わせだけでは、決して生まれ得ないコクが、トロンボーンの参加によって生み出されるのだ。

しかも、「う~ん、ハードバップぅ!」と、ドップリと正しくハードバップの温泉につかっているような安息感を覚えてしまうのは、きっと私だけではないはずだ。

以下の2枚は、トロンボーンの参加がないと、まったく別の曲になってしまったんじゃないかと思われるほど、トロンボーンがサウンドのキャラクターづけに大いなる貢献をしている名盤だ。

まずは、マイルス・デイヴィスの『ウォーキン』。

なんといってもタイトル曲に参加したJ.J.ジョンソンのトロンボーンが素晴らしい。

余裕をかまして、銀座のカンカン娘を吹いたりしているんだから、もう。

そして、もう一枚が、ジョン・コルトレーンの『ブルー・トレイン』。

これも冒頭のタイトル曲がトロンボーン効果デカし!

コルトレーンとリー・モーガンで奏でられる 《ブルートレイン》なんて想像出来ない。

上記2枚は、モダンジャズの中においても屈指の名盤中の名盤なので、「そんなのとっくに持ってらい!」な人も多いと思うけれども、リーダーのプレイだけではなく、絶妙なコクを生み出す隠し味としてのトロンボーンの音色にも耳を向けて、もう一回聴きなおして欲しいと思います。

記:2012/03/26

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>>ウォーキン/マイルス・デイヴィス
>>ブルー・トレイン/ジョン・コルトレーン

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