モンクのピアノが重くてドスン!~パープル・シェイズ

   

パープル・ヘイズ……、ではなくて(それはジミヘン)、パープル・シェイズ。

『アート・ブレイキーズ・ジャズ・メッセンジャーズ・ウィズ・セロニアス・モンク』は、ベースの音があまり聴こえないので、せっかくグリフィンとかが良いプレイをしていても、いまひとつパンチと重量感に欠けるアルバムだよな~と昔から思っていたのですが、それでも楽しめるところは楽しめる。

そのひとつが、《パープル・シェイズ》。

特にテーマの部分で印象的な重くて濁った和音を打ち出すモンクのピアノが「ドスン!」と重い。

ミディアム・スローなテンポに、このメロディはピッタリ。

そして、ベースがあまり聴こえないことによる軽い感じも、モンクの「ドスン!」とくる和音があれば、それはそれで迫力なのです。

それにしても、嗚呼、なんて気だるいんだ。

▼収録曲
1.Evidence
2.In Walked Bud
3.Blue Monk
4.I Mean You
5.Rhythm-A-Ning
6.Purple Shades
7.Evidence (Alternate Version)
8.Blue Monk (Alternate Version)
9.I Mean You (Alternate Version)

記:2015/10/31

追記

私が1980年代後半に輸入盤で購入したCDは、ベースの音がほとんど聴こえない「薄っぺら音質」でしたが、2000年以降にCDを購入した方の話によると、ベースの音は意識せずともきちんと聞こえてくるミックスになっているようですね。

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