ジャコ・パストリアス雑記
ジャコに関してつらつらと
フレットレスベースの第一人者は、ながらく私の中では、JAPANのミック・カーンと、ブランドXのパーシー・ジョーンズでした。
なにしろ、ジャズを聴くずっと前から聴いていたバンドのベース奏者でしたからね。
ジャズを聴きはじめて、大学の先輩から「ジャコ・パストリアスってベーシスト知ってる?」と聞かれたときは、正直知りませんでした(汗)。
聞くところによると、ジャコ・パストリアスは、以下のようなベーシストでした。
・ジョー・ザヴィヌルや、ウェイン・ショーター、ミロスラフ・ヴィトウス(後に脱退)の3人によって作られたウェザー・リポートというバンドに在籍していたベーシストだった。
・彼が参加したウェザーリポートの代表作に『ヘヴィ・ウェザー』があって、《バードランド》という曲のピッキングハーモニクス(人口ハーモニクス)のプレイが凄い。
・バッキングのみならず、《ドナ・リー》のようなバップ曲もやり、アドリブも冴えわたっている
ま、誰もが知る基礎情報ですね。
ただし、先輩から借りて聴いた『ヘヴィ・ウェザー』は、正直、キャッチーすぎるというか、最初はあまりピンときませんでしたね。
ま、その後、ウェザーは上記アルバム以外の作品を聴いてだいぶ好きにはなりましたけど……。
ずいぶん後に『フォアキャスト:トゥモロウ』に接したときは素晴らしすぎる!と感じましたが、むしろ、おっ、このベーシスト凄い!頭の中どうなってるんだろう?と感じたのは、彼のソロ第二作の『ワード・オブ・マウス』を聴いてからでした。
ベースの演奏技術のみならず、ジャコのアレンジも冴えわたっている。
それ以来、少しずつジャコパスを聴くようになり、ジョニ・ミッチェルに参加している一連のアルバムや、『トリオ・オブ・ドゥーム』などが愛聴盤になりました。
ジャコ作曲で私が好きな曲には、《スリー・ヴューズ・オブ・ア・シークレット》、《パンク・ジャズ》、《コンティニューム》などがあります。
最近注目のテクニシャンのベーシスト、リチャード・ボナはアフリカ出身のベーシストですが、1日中ジャコばかりかけてベースの練習をしていたそうです。
あと、今を時めくベーシストのマーカス・ミラーも、デビュー前のベース小僧だった時期は、半年近くレコードのターンテーブルの上にはジャコのアルバム(『ジャコ・パストリアスの肖像』)が乗り続けていたのだそうです。
こういう実力派ベーシストのエピソードを知れば知るほど、彼のベースは本当、世界規模で影響を与え続けているんだな~とつくづく思います。
記:2000/04/01