下駄履いてました?と尋ねられた、土濃塚隆一郎・ライブ・イン「J'z Brat」
先日、渋谷「J'z Brat」で繰り広げられた、土濃塚隆一郎さんのライブはなかなか楽しめました。
スマートかつ洗練された現代風のサウンドは、エキサイティングであり、チャーミングであり、ナチュラルで温かい。(←岩浪洋三氏風・笑)
メンバーは、
flh:土濃塚隆一郎
p,key:柴田敏弥
key:渡辺剛
el-b:織原良次
ds:藤井学
の5人編成。
松田聖子の《スイート・メモリー》、椎名林檎の《丸の内サディスティック》、坂本九の《上を向いて歩こう》などの日本曲を吹いたかと思うと、
フレディ・ハバードのナンバーや、マリーナ・ショウの歌唱で有名な《フィール・ライク・メイキン・ラヴ》や、スタンダードの《マイ・ファニー・バレンタイン》など、選曲は硬軟新旧さまざま。
アンサンブルも変幻自在で、ステージ最後まで、飽きることなく楽しめました。
面白いのが、楽屋に挨拶に行くと、フレットレスベース奏者の織原良次さん、改めて近くで見ると、どこかで会った記憶があるんですよ。
それも1回ではなく、何度も。
あ、思い出した、高田馬場の「イントロ」のジャムセッションだよ!
最近はとんと御無沙汰ですが、以前、土曜日の「イントロ」のジャムセッションに行くと、すごく巧いジャコ・パストリアスモデルのフレットレスベースを弾くベース奏者がいたのですが、その人がまさに織原さんだったのでした。
当時は、ジャコパスモデルのベース、サンバーストに塗装されていたのですが、今回のライブでは塗装が剥がされ、アルダーの材が剥き出しのボディを弾いていたので、なかなか気が付きませんでした。
私のことも覚えてくれていたようで、「もしかして、下駄はいてませんでした?」はい、履いてました(笑)。
これで思い出してくれたみたい。
「昔は、もっとヒッピー風なゆるい格好してましたよね?」と織原さん。
昨日のライブは、スーツを着て行ったので、なかなか私だということに気付けなかったみたいです。
でも、本当、世界は狭いね。
特にジャズの世界だから狭いのかな。
会ったことのある人、見覚えのある人、あるいは水岡君のようにかつてのバンド仲間が、じつはプロのジャズマンになっていたということがあったりもするので面白いなと思います。
もちろん、土濃塚さんの渾身のフリューゲルホーンのプレイも素晴らしく、若いミュージシャンたちのアカ抜けたサウンドからは、爽やかで前向きなエネルギーをたっぷりと吸収することが出来ました。