音だけでなく、立ち振る舞いも男気溢れたテナー
スタンリー・タレンタインの『ハッスリン』。
ジャケットに大きくクローズアップされたテナーサックスの朝顔の大胆な構図がカッコいい。
このジャケ写の迫力同様、タレンタインのプレイも腰の据わった大胆プレイ。
色彩もブルージー、ブルージー、もうホント、どこを切ってもブルージー。
しかし、いつもタレンタインとは違い、ここでのタレンタインはいくぶん寡黙だ。
言葉少なげなのだ。
言わねばならないことだけ、しっかりと言って演奏を締め、残りのスペースは、ケニー・バレルのギターや、奥さんのシャーリー・スコットにまかせている。
男気溢れるテナーだが、リーダーとしての立ち振る舞いも男気に溢れている。
人気曲《トラブル》をノリノリに再演した《トラブルNo.2》など、タレンタインを代表する一枚だ。
心して聴くべし!
記:1999/09/17