アップスン・ダウンズ/バド・パウエル

   

古巣NYでの最晩年の演奏

バド・パウエルは、ブルーノートに『シーン・チェンジズ』をレコーディングした後(クレオパトラの夢が入っているアルバムね)、家族とともに渡欧。

>>ザ・シーン・チェンジズ/バド・パウエル

しばらく、活動拠点を欧州におき、現地ではニューヨーク在住時とは異なる、まるで憑き物が落ちたかのようなリラックスした演奏を繰り広げ、『ゴールデン・サークルvol.1~5』や、『バド・パウエル・イン・パリ』など、心に染みる名作を残している。

しかし、まるで自らの死を予見していたかのように、死の少し前にニューヨークに戻ってくる。

この『アップスン・ダウンズ(アップス・アンド・ダウン)』は、1964年から1965年にかけて古巣ニューヨークで行われた演奏を集めたものだ。

フォーマットはトリオもあれば、ピアノソロもある。

パウエルが亡くなったのが1966年だから、パウエル最晩年の演奏といっても良い。

絶頂期の時のまるでカミソリのように鋭い彼のピアニズムに魅せられている私ではあるが、なんともいえぬヒューマンな味わいを感じさせる晩年の演奏も悪くない。どこか切なく、じんわりと染みてくる。

▼収録曲
1.アップス/ダウンズ
2.ライク・サムワン・イン・ラヴ
3.アールズ・インプロ
4.セロニアス
5.ア・モーメンツ・ノーティス
6.キャラヴァンズ・リフ
7.ラウンド・ミッドナイト
8.ジャズ・ブラック/ホワイト
9.アイ・キャント・ビリーヴ・ユーアー・イン・ラヴ・ウィズ・ミー
10.マーチ・トゥ・パリ
11.ノー・スモーキン
12.アイム・オールウェイズ・チェイシング・レインボーズ

記:2021/03/30

 - ジャズ