ヴァニッシング/コンタクト
2016/04/10
ジャケットの色と同様、青臭い青春ロックという先入観を拭えずに聴きはじめたら、実際にそのとおりではあったんだけど、なんだか、これは心の奥底に10代特有の甘酸っぱさがグサッときますね。
いいです、なかなかです。
ギターの爆音の上に、ナイーヴでデリケートな、それでいて意味深な歌詞と歌声をのせるのがとても上手。
言葉が、きちんとこちらに届いてきます。
歌い方の特有のハニカミさ加減が、デビュー間もない頃のスーパーカーのヴォーカルを彷彿とさせるものがあると個人的には感じました。
あ、スーパーカーのヴォーカルといっても、清涼感あふれる元気な声で歌うベーシストでもある古川美季ちゃんの声ではなく、ギタリストの中村弘二のヴォーカルのほうね。
この、音と言葉と声で耳をひきつけるだけのものを持っているのは、さすがデビュー後わずか3ヵ月で2003年のフジロックに出演しただけのことはありますね。
記:2003/11/21