雑想 2020年10月

      2022/01/02

ベース 音作りの落とし穴

ベース単体で音を判断するな!

まさにその通りだと思います。

そうそう、他の楽器の音色(とボリューム)の中のバランスが大事なんだよね。

「録音して後でチェック」、これも大事。

昔、音楽スクールのアンサンブルクラスでは、必ず録音してプレイバックをすることを繰り返していました。

エレクトリック化したマイルスは、なぜエレピをサウンドに求めたか

マイルスが、バンドをエレクトリック化しようとした時、最初に着手したのが鍵盤楽器であり、しかもそれをハービーに弾かせてみたというのは、決して偶然ではない。フェンダー・ローズのアタック感が弱く、リズムに対してリキッドに浸透してゆくかのような響きは(マイルス自身は、トランペットのサウンドに対して「クッション」の効果があると語っている)、さらに緻密に細分化していこうとしていたマイルスのリズムに対して、馴染みが良かった。それを彼は、他でもなくハービーを通じて確かめたかったのである。(小川隆夫、平野啓一郎『マイルス・デイヴィスとは誰か』より)

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レコード店員もやっていたこもあるジョン・ゾーン

ジョン・ゾーンはかつてサックス奏者のティム・バーンと一緒にソーホーのレコード屋でアルバイトをしていたことがあるという。

聴きたい音楽を好きなだけ聴けるショップ店員。
だからこそ、他ジャンルの音楽的造詣も深く、たとえば『ネイキッド・シティ』で認められる多彩なサウンドコラージュ的な手法も易々とこなせたのだろう。

セロニアス・モンクの言葉

思うがままに演奏すればいい。人が望むものを演奏してはいけない。自分の思い通りに演奏し、彼らにそれを理解させるんだ。たとえ15年、20年かかることがわかっていたとしてもだ
――セロニアス・モンク

ジャケットの2人の笑顔に心温まる

ジャケットの2人の笑顔が素晴らしい、リリアン・テリーのアルバム。

リリアン・テリー (vo)
トミー・フラナガン (p)
ジェスパー・ランドガード (b)
エド・シグペン (ds)

▼収録曲
1. Lover Man
2. Star Crossed Lovers
3. Black Coffee
4. Lush Life
5. I Remember Clifford
6. 'Round About Midnight
7. You've Changed

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チェット・ベイカーのラストでグレートなコンサート

チェット・ベイカーが西ドイツで行った最後のコンサートを収録した『ザ・ラスト・グレート・コンサート』。

クインテット、
フルバンド、
ストリングス
など、
様々なフォーマットで、
タイトル通り、彼のフェイヴァリット・ソングを聴かせてくれる。

せつなく、胸に染みわたる涙モノの演奏多数。

最後を飾るにふさわしい内容といえる。

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Michel Petrucciani Cold Blues

1985年6月11日に録音された、ミシェル・ペトルチアーニと、ベースのロン・マクルーアとのデュオ作品。

ロン・マクルーアといえば、かつてはウイントン・ケリーのアルバム『フル・ビュー』にも参加していたベーシストでもある。

どっしりと落ち着いた演奏、安心して聴きこむことができます。

▼収録曲
1. Beautiful But Why?
2. Autumn Leaves
3. Something Like This
4. There Will Never Be Another You
5. I Just Say Hello!
6. Cold Blues

評論家、翻訳家

ジャズ評論家の使命は、まだリスナーが聴いたことのない演奏、音源を適切に解説する能力を有する人だと思っている。

良いところ、悪いところなど、紹介する切り口、内容は様々だろうが、良い音源の場合、未聴のジャズファンに聴いてみたいと思わせるだけの力量が必要なことは言うまでもない。

もっともその力量は、必ずしも筆力によるものではなく、仮に稚拙な表現であったとしても、要はレビュー読者に行動を起こさせることが出来れば、それはそれで良い評論だと私は解釈している(だから仮に原稿料が発生しないブロガーでも、その人のレビューで多くの人が音源に興味を持てば、ブロガーだって立派な評論家だ)。

逆に、ミュージシャンのプロフィール紹介のみに終始し、肝心の音そのもの内容に関しての言及をほとんどしない者は、引用者、あるいは翻訳者であって、評論家とは一線を画する。

ベニー・グッドマンのスタイルの変遷

第一期のグッドマンは円熟味はなくとも、まじめにジャズと取り組んで吹奏しようとしている姿勢には見逃すべからざるものがあり、私はこの頃のグッドマンを愛好しています。

第二期とは、一九三五年にはじまり、ケンランたるビクター時代を経て、コロムビアに鞍がえした、一九三九年頃と考えられます。いわゆる「キング・オブ・スイング」の盛名をほしいままにしたころのものです。技巧といい、フィーリングといい、非のうちどころのないりっぱなスタイルですが、第三期に至って完成をみる音色の豊穣さには、いくぶん欠けています。これは、戦前戦後のビクター盤のフル・バンドとコンボを通じて、皆様におなじみのグッドマン・スタイルです。

グッドマン・スタイルの第三期は、申し上げるまでもなく、一九四〇年から現在に至っている円熟完成期で、皆様にもっとも親しまれており、鈴木章治君をして、深く傾倒せしめた豊麗無比のスタイルです。
(油井正一『ジャズの歴史』より)

なるほど、言われてみれば確かに。

勉強になるなぁ。
メモメモ。

《イン・ア・サイレント・ウェイ》誕生秘話

「マイルスがある朝電話をかけてきて、午後一時にレコーディング・スタジオへ来いと言うんだ。“わかった”とだけ答えた。その一分後にまたマイルスから電話があって、“何か曲を持ってこい”と言われたのさ」

《イン・ア・サイレント・ウェイ》はその数年前に冬休みを取り、オーストリアで家族とともに過ごしたときに書いた曲の一つだった。この曲を書いたときの状況を、ジョーは特によく覚えていると言う。
「私は子供たちを両親に預け、妻とともにホテルへ向かった。外は雪が降っていて眠れなかった。だから部屋で座っていた。どうしてだかわからないが、たぶん久しぶりにオーストリアへ戻って来て家族とひと時を過ごしたことで胸が一杯になっていたんだろう。そこで私は鉛筆と紙を取り出し、一分半であの曲を書き上げた。手が止まることはなかった。はじめから構想がはっきりと見えていた」(ブライアン・グラサー『ザヴィヌル~ウェザー・リポートを作った男』より)

アイク・ケベックの功績

アイク・ケベックはスイング派からモダンジャズのイディオムを吸収し、スタイルを変遷させていったテナーサックス奏者だ。

彼は演奏者としてのみならず、ブルーノートのスカウトマンとしても有名だ。

たとえば、セロニアス・モンクとバド・パウエルをブルーノートのオーナー、アルフレッド・ライオンに紹介したのも、ケベック。

また、ブルーノートのお抱え運転手としても活躍し、ブルーノートがヴァン・ゲルダースタジオでレコーディングする際は、ジャズマンをマンハッタンからニュージャージーまで連れてゆく役割も果たしていた。

▼ケベック、ブルーノートの代表盤

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熱烈なJBファンのクリスチャン・マクブライド

ベーシスト、クリスチャン・マクブライドのJB(ジェームス・ブラウン)好きは有名な話だ。

子供の頃からJBのレコードを買い集め、ジャズよりJBの音楽が好きだと公言するほどの入れ込みよう。

JBのアルバムを再発する際は、レコード会社の人がマクブライドにジャケットを借りにくるというほどなのだから、すごい。

彼はエレキベース奏者としての腕も超一流で、『ライブ・アット・トニック』で聴けるワンコードにでひたすらグルーヴしつづける演奏は、まさにJBの音楽で培われたフィーリングと感じる。

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ロニー・スミスのライブ盤

ロニー・スミス!

やっぱ、腰というかバネが違うんだよ、そう思わざるをえないまっ黒けな躍動感!

ミスター・リズム

フレディ・グリーンはギターをアンプにつないでいなかった。

よって、音量も低いのだが、抜群のスイング感をベイシーのオーケストラにもたらしていた。

今一度、耳をダンボにしてカウント・ベイシー・オーケストラを聴き返してみよう!

そして、グリーンのリーダー作にも耳を通してみよう!

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