泣くな、泣くな。だから泣く。/マイルスの《枯葉》
2019/09/02
そういえば、今でもあるのかな?
「いーぐるノート」。
「いーぐる」のHPに付属しているBBSじゃないよ(笑)。
これは、ジャズ喫茶「いーぐる」のレジ前の本棚に置かれていた大学ノートで、店に来たお客さんが自由に書き込めるノートだった。
今でいう、ネット上の掲示板のような役割を果たしていたノートで、4コママンガが書いてあったり、なかなか含蓄鋭い意見や論争が交わされていたりと、パラパラとめくるだけでも、なかなか楽しめる内容のノートだった。
今朝、渋谷のガラリとした街を歩きながら、なぜか、ふとこのノートに書かれていた名もしれぬお客さんが書いたある一文を思い出した。
『サムシン・エルス』の《枯葉》がなぜ泣けるのか。
マイルスは、「泣け」とは言っていない。
「泣くな、泣くな」と耳元で囁くから、我々は泣いてしまうのだ。
正確な文章は覚えてはいないが、おそらく上記のような内容だった。
このような内容の一文が「いーぐるノート」には書かれていて、「はっはぁ、なるほどねぇ、ウマいなぁ」と感心した記憶がある。
私は必ずしも、マイルスが「泣くな泣くな」と言っているとは思えないのだが、説得力のある、カッコいい文章だなぁ、と思い、同時に、オレもいつかこういう文章書いてみたいなぁ、でも無理だろうなぁ、なんてうっすらと思ったことを、なぜか今朝、歩きながら思い出した。
同時に、「このフレーズいただきぃ! 早速、誰かに使ってみよう!」ともニヤけたことも思い出した(笑)。
もし、これをお読みになった方で、「上記の文章を書いたのは俺だ!」って方がいらっしゃれば、連絡くださいね。
何も出せませんが(笑)、あなたが、もっとほかに持っているであろう粋なストックフレーズ、こっそり、私に教えてください(笑)。
このフレーズを思い出すたびに、『サムシン・エルス』のマイルスのミュートトランペットを聴きたくなってしまうのです。
記:2006/10/18