黒青スターリン~タミヤ1/35 JS3 スターリン3型制作記
2021/12/16
動画もアップしています。
まずは履帯塗装から!
1年ちょっと前にタミヤのスターリン3型を作りました。
その時は、オーソドックスに水溶きアクリル筆塗りで緑っぽい色で仕上げたのですが、最近は「実際にない色で戦車を塗る愉しみ」に目覚めた私としては、緑ではない色で、あの先鋭的かつインパクトのあるスターリン3型のシルエットを塗ったらどうなるのだろう?という興味が湧きました。
なので、再度、タミヤ1/35のスターリンにチャレンジしてみました。
いつ見てもカッコいいアングルのボックスアートです。
で、デカール。
今回は、アクセント的に赤い星マークを砲塔に貼りました。
ソビエト連邦の戦車の多くは部品が少ないものが多いのですが、スターリン3型も例にもれず。
組立説明書です。
で、一気に組み立てます。
あ、組み立てる前に履帯(キャタピラ)を接続して塗装してしまいました。
ピグメント、パステル……。凝ろうと思えばいくらでも凝れる箇所なのですが、面倒なので(?!)エナメル系塗料一発です。
タミヤのエナメル系を筆で塗るという手もあるのですが、面倒なので(?!)私の場合は、タミヤのスミ入れ塗料(エナメル系)のダークブラウンを数回にわけて吹き付けました。
なぜウェザリング塗料なのかというと、エナメル系なのでポリスチレン製の履帯パーツも塗れますし、最初から薄く希釈されているのも嬉しいですね。エナメル系の塗料はかき混ぜるのが面倒なので(?!)、この手間が省けるだけでも怠け者の私にとっては大助かりです。
ただ、ダークブラウンは暗すぎる感じもするので、2度目、3度目の塗装にはピンクブラウンも混ぜています。
もっとも最近はオレンンジブラウンという色も出ていることを発見したので、次回はこれを購入して使ってみようかなと思っています。
下塗り3色
で、車体の部分はあっという間に完成。
車体後方のワイヤーは、付属の紐をあまりカットせず、少し長めのままにして遊びを入れてみましたが、それ以外は特に時間をかけることなくさくっと組み立てました。
まずはスプレーで下塗りです。
目的はプラスチック地を潰し、目に見えるところはすべて塗膜で覆うことなので、選定するカラーは適当(?!)です。
とはいえ、あまり明るい色で塗っても、凹んだ部分のリカバーが大変なので、暗めの色ばかりをセレクトしています。
最初にラフにつや消し黒をスプレー。
念入りに何度も同じ箇所に吹き付けると最悪プラスチックを溶かしてしまうので、「止めない・動かしながら」吹き付けます。
そうすると、塗り残しが大量に出てきます。
でも、それで良いのです。
乾いたら、今度は黒が乗っていない、プラスチックの下地が出ているところをめがけて、マホガニーを吹き付けました。
これで、だいたいプラ地がラッカー系塗料の塗膜に覆われるわけですが、それでもまだ塗料が乗っていない箇所が残っています。
30分~1時間ほど乾かしたら、再び黒やマホガニーを吹いてもいいのですが、もう少し色のバリエーション、アクセントが欲しかったので、ダルレッドを吹き付けました。
これはサーフェイサーのオキサイドレッドとほぼ同じ色見でもありますし、アクリルやエナメル塗料のハルレッドにも似た色なので、戦車の下地に使ってもなんら違和感のない色なのです。
艦船模型を作られている方は、船底の色に使用している方もいらっしゃると思いますが、なかなか使用用途の広い色だと思います、ダルレッドは。
で、これを吹き付けて乾かせば下地作り完了となります。
溶岩のように内側からドロドロと熱を発しているような色合い、これはこれで良い感じなんですが、先に進みます。
黒くて青い
今回は「黒っぽくて青っぽい」という微妙な色彩でスターリンを塗りたかったので、まずはタミヤアクリルのNATOブラックを塗りました。
下地のダルレッドが見えるよう、わざと塗り残しを作っています。
好きなんですよ、NATOブラック。
茶色や緑が混ざったような、なんだか強烈にミリタリーを感じさせる色ですよね。
しかし、NATOブラックだけだと、やっぱり単調というか、チャバネゴキブリに見えてしまう(汗)。
なので、微妙に青みを出すために、タミヤアクリルのフィールドブルーを水で3倍くらいに希釈して大雑把に吹き付けました。
乾いたら今度は、水で⒑倍くらいに薄めにうすめたタミヤアクリルのオーシャングレー2をランダムに塗りました。
そして、「表面的には青かもしれないけれども実際は黒」というようなテイストを醸し出し、乾いたら砲塔全部にアクセントとして赤い星のデカールを貼りました。
そして、追加装甲のキャタピラやワイヤー、銃などを塗って基本塗装完了。
ワイヤーや履帯パーツはハルレッドを塗って乾かし、水で薄めたガンメタル(水溶きアクリルガンメタル)を塗って乾かし、最後に水で薄めたメタリックグレーを軽く乗せました。
仕上げ
あとは仕上げのウェザリングです。
アクリル塗料は比較的乾くのが速いです。
さらに、水で薄めて塗ったアクリル塗料(水溶きアクリル)は乾くのがもっと早い。
しかし、念のため半日ほど乾燥時間をとった後に、油彩で汚しました。
油彩のバーントアンバー、バーントシェンナを基本に、ところどころカドミウムオレンジや、ウェザリングカラーのグレイッシュブラウンをアクセント的に塗っています。
これらの色が乾かないうちに、アイボリーホワイトでドライブラシをして完成!
水槽の中の泥から出てきた亀さんにも見えます。
このペッチャンコなシルエットは、やっぱり独特。
強いか弱いかは別としてもインパクト大です。
砲塔後部は、わざと塗り残した箇所の面積を広めにとっています。
履帯の「たわみ」は、「ピアノ線戦法」です。
車体下部に穴を空けて、穴を空けた箇所からピアノ線を通して履帯を下に引っ張るような状態にして瞬間接着剤で固定しています。
なかなか迫力ありますね。
アングルや光次第では、緑っぽく見えないこともないのですが、今回は緑系の色は不使用です。
戦勝パレードで、この車輌を観た西側陣営の人が驚いたという逸話もよく分かります。
やはりインパクトあるもんね、このシルエット。
ちょっと白でやり過ぎたかな?!な車体後部。
もう少しガッツリ汚してもサマになるような気もしたのですが、興味は次に作る米軍の強襲揚陸シードラゴンに移ってしまったので、このへんで手を止めることにしました。
それに、これ以上、手を加えると、ますます何色か分からない色彩になってしまいそうですからね。
記:2021/02/03