恋人(エナモラーダ)/安井さち子
ワインが旨い
何の変哲もない、ごくごくフツーのピアノトリオによる、種も仕掛けもないオーソドックスな《ナイト・アンド・デイ》が妙に心地よかったりする今日のような夜もあるのさ。
安井さち子の3枚目のアルバム『恋人(エナモラーダ)』。
ニューヨーク録音だそうです。
たまには難しいことなど考えずに、ピュアでストレートなピアノトリオに耳をかたむけるも、よろし。
とはいえ、ベースがタフネス!
ズッシリ強い!
ベーシストは誰かって?
デヴィッド・ウィリアムス。
なるほど、そういえば、その昔、ジャッキー・マクリーンに似たアルトサックス奏者、クリストファー・ホリデイのアルバムにも参加していたベーシストだということを思い出した。
ジャケ写と選曲からは、キレイなピアノを無難に弾かれた日本にありがちなスタンダード集的な小ぢんまりとまとまったアルバムなんじゃないかと思ってしまいがちだが、さにあらず。
思ったよりも(失礼ながら……)、かなり疾走感あふれるピアノです。
で、もちろんエレガントさも兼ね備えているので、こういうピアノトリオを聴きながらだと、ワインがうまい(笑)。
当然、赤のほうね。
記:2008/03/06
album data
恋人(エナモラーダ) (M&I/ポニーキャニオン)
- 安井さち子
1.ドルフィン
2.ジャック・イン・ザ・ボックス
3.レフト・アローン
4.ザ・キャット
5.ウェル、ユー・ニードント
6.雨月
7.ムーンライズ
8.トワイライト・エクスプレス
9.ラブ・フォー・セール
10.イン・ザ・ウィー・スモール・アワーズ・オブ・ザ・モーニング
11.スウィート・サム・ダンス
12.ナイト・アンド・デイ
安井さち子(p)
デヴィッド・ウィリアムス(b)
ニール・スミス(ds)