屋良文雄さんのこと

   

先日、というか数時間前まで、沖縄の「寓話」というお店で、屋良文雄のピアノトリオを聴いていた。

心地よかった。
日本のハンク・ジョーンズって感じ。
味わい深い。

いぶし銀!

決してでしゃばらない、がんばりすぎない。
4分の力でピアノを弾く余裕。
自然とこちらの肩の力が抜けてリラックスして聴ける。
だから泡盛がうまい。

鍵盤を決して叩かず、むしろ、やさしく撫でるように愛撫する、その手付きの精妙さと変化自在の職人技、《Aトレイン》から《スペイン》まで、軽やかにワールドがジャンプし、軽やかさと心地よさが、雨の沖縄のムンムンした気候に心地よい空間を提供してくれる。

演奏終了後、握手をしたが、70歳近くのご高齢とは思えぬほど、その手は暖かく、柔らかく、ぬくもりがあった。

来週は東京に演奏しに行かれるそうです。

記:2009/03/13

屋良文雄(やら・ふみお)
1940年沖縄に生まれる。ジャズピアニスト。琉球大学在学中にプロ入りし、米軍基地内でピアニストとして活躍。これまでに国内外の数々のコンサート、イベント等に参加。1998年、ファーストアルバムを制作。現在、沖縄JAZZ協会会長。
(アーティストラインナップより)

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