タミヤ1/35 M4A3E2ジャンボ制作記
2021/11/13
絶版キットのようです
第二次大戦中のアメリカ陸軍の戦車・M4シャーマンはさすがに5万量も生産された戦車なだけあって、いくつかのバリエーションが生まれています。
もっとも有名なのがイギリス軍が使用したファイヤーフライかな。
これは、ナチス親衛隊のエース、ミハエル・ヴィットマンをヒットした戦車ということでも有名ですよね。
17ポンド砲の長い砲身が特徴的なこの車両はシャーマンのバリエーションの中でも人気の一つなのではないでしょうか。
タミヤ 1/35 スケール限定シリーズ イギリス陸軍 戦車 シャーマン VC ファイアフライ 人形6体付 プラモデル 25174
それとはある意味対極なのが、ジャンボ。
敵陣突破優先で、機動力よりも防御優先。
分厚い装甲がほどこされたその鈍重で無骨なルックスは、それはそれでなかなか味わいがあります。
ドイツ軍を圧倒した分厚い追加装甲。
これにより車両の重量が増し、機動力はいまひとつだったようです。
また、車両の重量が増えたことにより接地圧が増し、それを軽減するためにダックビルが取り付けられていることもジャンボの大きな特徴。
ま、体重ある人がスキーの板の長さを増やすようなものですが、その接地面積がダックビルにより増えた外観もなかなかの迫力。
中戦車であるはずのシャーマンがベースではありながら、元のシャーマンとは異なる威容を誇る外観となっています。
絶版キットのようです
というわけでタミヤのミリタリーミニチュアシリーズのジャンボ。
いつの間にやら絶版になっていたようです。知らなかった。
とはいえ、絶版になっていたからといって、たとえ値上がりしていたとしても、それに乗じて売ってしまえばジャンボのことを作れなくなってしまいます。
外見はシャーマン、だけど、よく見ると追加装甲でかなり無骨な味わいを醸し出しているジャンボは、シャーマンでありシャーマンではない無骨な味わいのある戦車なんですね。
だから、「作りたいと思った時が作る時!」、チャーリー・パーカーのブルース《ナウズ・ザ・タイム》だ!(?)という意気込みで、作ってみました。
無骨戦車、すぐに完成
まずは、箱です。
箱の中です。
部品を並べてみました。
あ、組み立て説明書を並べるのを忘れてた。
デカールです(今回不使用)。
キットに付属していたパンフレット「朝鮮戦争に参加した車輛・航空機」。
裏側は関係商品のラインナップになっています。
で、組み立てを開始したのですが、部品少なめということもあり、あっという間に組み立て完了。
最近は吹かないんですが、今回はサーフェイサーを吹いてみました。
基本塗装をしながら、様々な色をランダムに吹きつけてMAX渡辺氏が開発した「レインボー塗り(新MAX塗り)」風に下塗りをしてみました。
で、様々な色彩の下地を殺さぬよう、うすーくオリーブドラブやダークグリーンなどを上から重ね、油彩で汚しをいれて完成。
のっぺり単調なボディに変化をもたらすために、下地はレインボー塗装(もどき)をしてみたのですが、あまり効果がなかった模様。
シャーマンにはタミヤエナメルのバフが似合うと勝手に思っている私としては、バフの色に近いクレオスのMr.ウェザリングカラー、サンディウォッシュを多用して汚しをかけています。
ノッペリとしているといっても良いほどシンプルで力強い外見。
木箱やスコップなどの備品は、タミヤのスミ入れ塗料を何色か塗り重ねるだけという手抜き塗装です。
履帯の錆表現は、スミ入れ塗料のオレンジブラウンや、ピンクブラウンのランダム塗装によるものです。
埃っぽい感じは、サンディウォッシュとともに、油彩のアイボリーホワイトのドライブラシも多用しています。
ところどころアクセント的にMr.ウェザリングカラーのブルーもモールドに流し込んでいますが、この色は主張が強いので、けっこう薄める必要があります。
丸っこいお饅頭のような形の砲塔が角っぽく生まれ変わり、しかしそれでもシャーマン中戦車の面影が感じられるところがジャンボの魅力ですね。
茶色汚れがクドかったかもしれません。
最後の仕上げは、クレオスのMr.ウェザリングカラー(これも油彩)のマルチホワイトでドライブラシをかけています。
面倒なので(?!)、デカール貼りを端折っていますが、巨大感を出すためには、貼らないで良かったのかもしれません。
履帯の幅が少々広くなるだけで、ぜんぜん存在感が違ってきますね。
ささっと時間をかけずに作ってしまいましたが、角度によって表情がかわる仕上がりになったので、個人的には満足しています。
ソビエトのT-34系もユニークで組み立てやすいですが、アメリカのシャーマンも同様にすぐに組めて色々と塗装で遊べる面白い車輛だと思います。
今後も私はシャーマンを作り続けることでしょう。
機会があったら(安く手に入れることが出来たら)、このジャンボも再び作ってみたい戦車のひとつですね。
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記:2021/06/23