坂本龍一の音楽 ― early best songs/坂本龍一
2021/02/15
この選曲でも良いかも?!
なんでまた、こんな順番で!?
そんなんだったら、素直に『千のナイフ』を最初から聞いたほうがいいじゃん。
最初はそう思いましたよ。
だって、1曲除けば、すべて『千のナイフ』の曲が収録されているんだもん。
しかもグチャグチャな順番で。
でも、この順番で聴いてみるのも悪くはないな、と最近は思いはじめています。
これはこれで面白い選曲だよね、みたいな。
ちなみに、こういう曲順です。
1. THE END OF ASIA
2. グラスホッパー
3. プラスティック・バンブー
4. THOUSAND KNIVES
5. ノイエ・ヤパーニッシェ・エレクトロニーシェ・フォルクスリート
6. ぼくのかけら
7. AKASAKA MOON
8. KYLYN
9. I`LL BE THERE
10. マザー・テラ
11. グラスホッパー
12. THE END OF ASIA
曲の配列が変わると、また違う雰囲気というか、新しい流れが生まれるんだよね。
新鮮、というか、発見、というか、何となく納得させられちゃう、というか。
渡辺香津美の『KYLYN』と古楽器のダンスリーの音源が一緒くたにされているギャップがなんともシュールというか楽しいというか、やっぱり音源がパッケージングされて商品化されてしまうと、これはこれでアリだと思えてしまうんですよね。
ま、DENONに残された坂本龍一の音源を無理やりまとめてしまいました!的な苦肉の策の企画&編集ではあるんだろうけど。
ダンスリーによるアコースティックな演奏を、快楽的ではあるんだけども、快楽全開(全快?)に陥る寸前に、どこか理性がストップをかける、「快楽の寸止めミュージック」とでもいうべき、初期の坂本快楽ストイック音楽がサンドイッチされています、といった感じの流れ。
細かいことを考えずに、さらにCDのリピートモードは解除して、地に足のついた浮遊感をおたのしみあれ。
血は騒ぎませんが、「知」がざわめき立ちます。
神保町の古本屋さんに置いてありそうな色調の写真とレイアウト、タイポグラフィのジャケットデザインも悪くないですね。