【三文日記】2001年1月
2024/05/04
1/1(mon)
女房の実家へ新年の挨拶へ行く。
女房は先日より体調悪く、息子と二人で行く。
小林司『昭和ヒト桁パソコン挑戦日記』(宝島社新書)読了。
1/2(tue)
俺の実家へ女房と息子の3人で訪問。
ヒマなので「信長の野望」をはじめる。
織田信長を選択し、現在西は岡山地方、東は甲斐の武田信玄の拠点・躑躅崎館までを制覇。
1/3(wed)
女房が仕事で必要になりそうだということで、IBMのシンク・パッドを買ってあげる。
iBookの設定、納得がいかなかったので、エイとばかりに本体を初期化してしまう。
すると、ブラウザは見れるのだが、メールの方は、いくら設定しても送受信できない状態に陥り、昼から夜まで悪戦苦闘。
1/4(thu)
暮れに買ったiBookだが、電源アダプターを抜き、バッテリーで立ち上げると、デスクトップの表示が終わると同時にフリーズしてしまい、まともに使えたためしがないので、早朝にアップルのサポートセンターに問い合わせてみたところ、増設したメモリ(購入時に192MBに増設してある)がバッテリー部に干渉しているのではないかとのこと。
早速、息子を連れて購入したショップへiBookを持参し、メモリをはずした状態で機動したり、違うメーカーのメモリを増設してみたりといろいろと試してみたが、結局は本体に問題があるのだろうという結論に達し、新しいiBookと交換してもらった。
家に持ち帰り、必要なアプリケーションのインストールやら、ネットの設定やらで、自分仕様のMacに再びゼロからカスタマイズしなおすという、楽しくも面倒くさい作業で1日が潰れる。
1/5(fri)
午前中、息子とスタジオへ行き、ベースの練習。
帰りに「てんや」で昼飯を喰い、夕方は再び月光とミスター・ドーナツへ行き、雑想にアップするの原稿(「タブラ・ビート・サイエンス」)をiBookにひたすら打ち込み。
藤末さくら『ガーリー・ハイパーズ vol.1』読了
1/6(sat)
S嬢と明日の「さかなやさん」のライブの練習をバックステージにて。
女房・息子とで、いつも行くイタ飯屋。
前菜の牛舌をボイルしたものに、ツナのソースをかけたものが滅茶苦茶旨く、メインディッシュの真鯛をポテト包んだグリルもなかなかだった。
1/7(sun)
六本木バックステージにて「さかなやさん」のライブ。
前回は上半身裸で出たので、今回は頭を床屋で頭を五分刈りにしてもらい、さらに作務衣を着て下駄を履くという、ナマグサ坊主のイメージで出演してみる。
堀場雅夫『仕事ができる人 できない人』読了。
1/8(mon)
57年モノのプレシジョン、ジャックが断線して音が出なくなってしまったので、ショップへ持っていき修理をしてもらう。
フレットを打ち変えてもらおうかと思い、リペアマンに相談してみたが、ネックの反りを直してもらうことによって多少問題が解決したので、もう少しオリジナルのままのフレットで頑張ってみようということに。
サン・ラをかけながらカキ鍋。
1/9(tue)
11連休した後の本年初出社。
私の坊主頭を見て多くの社員に「刑務所帰り?」「やっぱり悪いことしたんだね。」と言われるが、「やっぱり」とはなんやねん(笑)。
杉浦一機&別冊宝島編集部『巨大利権「空港建設」』(宝島社新書)読了。
1/10(wed)
喉の痛みと連動してか、耳の奥も痛む。
仕事帰りに一人、バーのカウンターで飲み。
椎名林檎コピーバンドの「立憲ポムドゥテール」解散。
break
1/11(thu)
私の坊主頭、職場では20代と50前後の年輩の人からは「似合う」と評判が良く、それ以外の世代の人からは「怖い」という反応。
仕事、早く片づく。
Q君、Y嬢と六本木で呑み。
1/12(fri)
過去に制作に携わった広告の中で、新聞社や各省庁などからなにがしかの賞を受賞した十数本のデザインすべてに共通していることが、少なめの文字量に、たっぷりとした余白。
「間」と「余白」、そして「沈黙」の使い方の緩急自在さと匙加減次第で、受け手に表現内容以上の想像力をかき立てさせることが可能だし、余白や情報量に貧乏性になると、せっかくの表現も殺してしまうのは自明の理だが、これは音楽表現やWebのデザインにもそのままそっくり当て嵌まるのではないか。
などといったことを、深夜、独りでバーのカウンターで目の前でツンとした表情で黙々とグラスを拭く美人を前に、煙草の煙を燻らせながら考えたり…。
1/13(sat)
正月休みに始めた「信長の野望・将星録」の続きをやり、現在中国・四国・九州地方を制圧し、それぞれ西国・四国・九州探題を名乗り、ゲーム初期の段階から朝廷にマメに家宝を献上していたので、関白にまで登り詰めた。
あとは奥州制圧の準備として、大量の兵と物資を関東に移動させ、陸路長く、冬の豪雪のため長期戦に陥りがちな奥州線をスムースにさせるための補給体制を整える作業に取りかかる。
メルマガを復活させるので、下準備を近所のミスター・ドーナツで。
1/14(sun)
息子を連れて六本木「バックステージ」にてこぢんまりとしたオフ会。
今回は集まり悪く、参加者は以下の通り。 こてこて、日本200、男爵、れいな姫、えりな嬢(以上HN)。
円道祥之『ガンダム「一年戦争」』読了。
1/15(mon)
社長に誘われ赤坂の通称「バブル通り」にあるフレンチレストランで食事。
時々利用する赤坂プリンスのあるこの通りは、ちょっと前にはブルガリの支店が出来たりと、相変わらず高級ブランド店が林立する地域で、今でもポルシェをキャッシュで買っていく人がいたりするので、巷ではバブルはとうの昔に終焉し、阿呆な時代もあったものだとわけしり顔で総括されてしまっているのもどこ吹く風、今だに世間には桁はずれの金持ちと、それに伴う快楽を享受している人は少数ながらまだまだ健在なのだと訪れる度に改めて認識させてくれ、心強い気分にさせてくれる。
生牡蠣のキャビア載せ、新年ということで餅の入ったオニオン・スープ、百合根のフォアグラ、姫栄螺の香草焼き、鳩肉に赤ワインのソースがけ、そしてグラッパ数種を7杯ほどを堪能し、久々に良い気分。
1/16(tue)
Y嬢と渋谷で呑み。
先日の食事の反動もあってか、あっさりとした日本酒に懐石風料理。
後、よく行くバーで呑み。
1/17(wed)
羽深律『お宝ハンター鑑定日記』(宝島社新書)読了。
最後のページに掲載されていた著者の営む骨董屋の写真、そしてプロフィールを見てビックリ。
この骨董屋は家の近所だし、著者は会社勤め時代に小説新潮新人賞を受賞し、フリーのライターを経て、古物商を営むという変わった経歴の持ち主だが、なんと昔はうちの会社の社員だったのね……。
1/18(thu)
日本の死刑制度に関しての本を読んでいるが、女房が大学時代に専攻していたゼミのテーマが「死刑廃止」だったとは初耳。
晩飯を食いながら、女房と各国の死刑制度に関する考えや、執行する現場の人たちの苦悩、そして後藤田正晴が法務大臣に着任したことによって3年4ヶ月にわたる死刑執行ゼロの記録が破られ、同じ日にいっきに3人の処刑が行われた話など、仕入れ立ての話題を元に大いに盛り上がる。
女房、彼女なりの考えが色々とあるようで、いつになく饒舌、結婚して5年経つが、伴侶の意外な一面を垣間見た思い。
1/19(fri)
佐野元春の歌には、
「君は“冬”のAngel」(「虹を追いかけて」)、
「静かな“冬”のブルースに眠るこの街のニューイヤーズデイ」(「ヤングブラッズ」)、
「“冬”のある日 夜明け近く恋人のもとを離れた」(「冒険者たち」)、
「“冬”のボードウォークにすわって すべての終わりを街ながらブルーな恋いに落ちてゆく」(「New Age」)、
「口笛を吹きながら“冬”の街を歩いて行く」(「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」)、
「“冬”の7thアベニュー、風にゆれてるビルボード」(「ワイルド・オン・ザ・ストリート」)
などと、“冬”という言葉の登場回数が多い上に、彼自身"冬"に対して何か特別な思い入れがあるのかな、などと考えながら、一人、六本木で呑み。
私も冬特有の「匂い」が嫌いではなく、特に今日ぐらいの寒さの時期が一番好きだ。
原裕司『なぜ「死刑」は隠されるのか?』(宝島新書)読了。
1/20(sat)
午後、息子を連れて「intro」のジャムセッションを見学に出かけたが、参加者少なく、開始時間が遅かったために、聴けた演奏は数曲のみだった。
夕刻、店を出ると、雪!が降っていて、ベチャベチャになった路面を下駄で慎重に歩きながら、息子とベースを抱えて渋谷へ移動し、先日解散した「立憲ポムドゥテール」の飲み会を「甘太郎」で終電前まで。
再び高田馬場へ移動し、「intro」を再訪問、ジャムセッションに2曲ほど参加させてもらい、明け方タクシーで帰宅。
1/21(sun)
息子と近所のミスタードーナツへ行き、コーヒーを何杯もおかわりしながら雑想用の文章をiBookにパタパタと打ち込み。
女房&息子とよく行くイタ飯屋へ行き、メインディッシュのロッシーニ風牛フィレとフォアグラのステーキ・トリュフ風を堪能。
ピンク・レディのCM曲を含めて全41曲を収録したCDを購入。
1/22(mon)
タワー・レコードで、リー・モーガンの『ザ・クッカー』を購入。
知ってたつもりで知らなくて、聴いてたつもりで聴いてなかったこのアルバム、極上のパーソネルと演奏を堪能出来、ブルーノートの中では自分の好みの非常にかゆいところを突かれた好アルバム。
Y嬢と渋谷の「九州」で、かんぱち、きびなご、鉄鍋餃子、ちゃんぽん。
1/23(tue)
一週間ほど前に織田信長でクリアした「信長の野望~将星録~」だが、今度は上杉憲政(のりまさ)でやっている。
上野平井城主で関東管領の上杉憲政、河越合戦で敗れて力を失い、北条氏に圧迫されたため越後の長尾景虎(後の上杉謙信)に助けを求めて逃走したような弱小大名がどこまで持ちこたえられるか、ということをテーマに実験的にやっているが、ゲーム初期の段階では北は長尾家、西からは武田家、そして南からは北条家という精強な軍隊に攻められまくられ、かなりイジメ抜かれたが、何とか持ちこたえ、いつのまにやら北条・武田・里見・今川・織田・姉小路・斎藤・浅井・朝倉・六角氏を滅ぼし、気がつくと関東・中部地方を制圧してしまい、現在上洛も目前というスゴイ状態に。
晩飯は女房特製の巨大オムレツ。
1/24(wed)
ここのところ子供虐待のニュースがすごく多いような気がする。
「コドモが子供産むな、育てるな」とも思うが、たとえコドモ親でも子育て(=ほぼ忍耐)してゆく過程で、少しずつ精神的に成熟していくこともまた確か。
自分の場合、息子は、なんだかんだいって可愛いヤツだから、虐待なんて考えがそもそも浮かばないし、こちらは成熟していくどころか、むしろ幼稚化していっているような気も……(笑)。
1/25(thu)
デザイン事務所の社長と、六本木の真希蕎麦で飲み&ジャズ談義。
「蕎麦屋のだし巻きたまごって、それぞれの店ごとに特徴があっておいしいんですよね」の言葉で、そういえばよく利用するこの店の玉子って食べたことがないことに気がつき、注文してが、なかなか旨かった。
後、バックステージへ行き、出演していた“ホリー・コール・トリオ”ライクな男3人のトリオのピアニストとブルースを演奏、新しく店で歌うことになったヴォーカルの女性の提案で初見でマイケル・ジャクソンの《Ben》などをセッション。
1/26(fri)
信じられないぐらい早く仕事が片づいたので、六本木でY嬢&Q君と合流。
チャールストン・カフェにてピザやパスタなど。
3月頭に発売予定の某作家のシリーズ最終作のゲラがあがったので読み始めたところ、これがまた滅法面白くて一気に400ページ以上を読み倒してしまった。
1/27(sat)
髪が中途半端に伸びてきたので、床屋で一分刈りに。
雪の降る中、息子を連れて高田馬場のジャズ喫茶「intro」のジャムセッションへ行き、ブルース、ボサノバ、スタンダードのナンバー数曲にベースで参加したが、ドラム好きの息子はせっかく親父がベース弾いているのに、ドラムしか見ていなかった……。
G君が合流し、息子と3人で駅前の居酒屋で呑み。
1/28(sun)
レパートリーを増やす良い機会とばかりに、先日のジャムセッションで初めて弾いた曲を何曲か復習がてら練習する。
女房&息子といつものイタ飯屋へ行き、インゲン豆のスープにリコッタチーズと生ハムの包み焼きピザ、インゲンとイカ墨のリゾット、黒鯛のソテーなど。
シカゴ・ブルースのCDを数枚、それと松田優作のライブアルバム『ハーデスト・ナイト・ライヴ』なんぞを買ってみる。
1/29(mon)
モス系のチェーン店、牛丼の「なか卯」の「はいから」という280円ぐらいのうどんは、最後の一押しの何かが足りない中途半端な味で、安い値段でただ腹を満たすことだけを目的とするメニューなのだが、今日の昼食に牛丼と一緒に食べた冬季限定メニューの「釜あげうどん」は値段のわりには中々だと思った。
椎名林檎がご懐妊5ヶ月だそうで。
川井健男『「アメリカ陰謀論」の嘘』(宝島社新書)読了。
1/30(tue)
J嬢と六本木のおでん屋とバックステージにて飲み。
アマチュアは楽しく音楽を演ってなんぼのものだし、私自身もアマチュアなのでまったくその通りだと思うが、時としてこの「楽しくやれればいいじゃん」という言葉は、体のいい逃げ言葉と甘美な開き直り文句にもなりうる危険性を常に孕んでいる。
たとえアマチュアでも、幾ばくかの「バイト料」を得て人様の前で表現行為をする以上は、少しでも楽しんでもらおうという意識と(「媚びる」ことと同義ではない)、少しでも技術向上を目標に精進を重ねるべきだと今日のバックステージの出演グループを見てなんとなく思った。
1/31(wed)
女房が風邪でダウンのため、息子を保育園に連れて行き、仕事もほぼ定時で切り上げ帰宅し、少しでも女房が静かに寝れるように息子と二人で外出。
つばめグリルで佐呂間湖直送の牡蠣のオーブン焼き、マッシュルームのスープ、ニシンの酢漬け、骨付きロースハム、和風ハンバーグなどの夕食、行きつけのイタ飯屋に移動し、デザートがてらワインとグラッパを飲みながらコーヒーババロアを。
ラヴ・サイケデリコの『ザ・グレイテスト・ヒッツ』とディーヴォの『グレイテスト・ヒッツ』を購入。